いぬぶし秀一の激辛活動日誌

2010年04月22日(木) いよいよ動く区民の良識VSお役人@監査請求

 先月25日、大田区総合体育館建築予定地隣接の老朽マンション購入につき、60名の区民が「高額である」「意味がない」として、住民監査請求を提起した。その意見陳述が、本日区役所内で行われた。

 本件監査請求の論点は以下のようなものである。

1. 築30年のマンションを「近隣築浅の物件が買える価格で」との居住者の要望に沿った価格で建物を購入している

2. 大田区が土地を購入する場合は、「更地」で買うことが定められているが、なぜか、今回は建物まで購入し、すぐさま、大田区が3990万円の解体費用を負担して解体している。

3. 区は「体育館の充実を図るため必要」と抗弁するが、体育館の設計はこの土地の購入を前提とせずに行われており、購入前と後で、1坪も体育館の面積は増えていない。

4. したがって、決済印を押した、松原区長、野田、秋山副区長、清水教育長(当時、経営管理部長)、森総務担当部長、遠藤経営管理部長(現代表監査委員)は、通常購入する「更地価格」との差額、負担する必要のない解体費用を大田区に返還せよ。

 通常の監査請求であれば、区長に返還を求めるのであるが、本件は、当時の清水繁経営管理部長が推し進めたこと、遠藤久経営管理部長が定年となり監査を審査する代表監査委員に就任が予定されていた(当時)ことから、関与した幹部6名に返還を求めることになった。

 さて、2時から開始される意見陳述。傍聴者は「5名」に制限すると事務局が言う。なぜ5名かと問うと「監査委員のセンセイ方が決めた」と。相変わらず「情報を閉鎖する田舎役場」である。「報道は別枠にせよ」と迫ると、やっと報道陣は別枠となった。

 意見陳述の場となったのは「監査委員室」。室といっても、監査事務局の事務室にパーテーションを置いただけのもので、監査事務局の電話の着信音はするは、すぐ脇には「地方自治法の規定により自己に対する監査請求」で「除斥」している、遠藤代表監査委員の机がある、という実にお粗末な「場」の設定である。

 隣には、立派な会議室もあるし、議会の「委員会室」や「庁議室」を使うなどの配慮があってしかるべきである。それが、主権者たる「区民」に対する態度であろう。「お上」を訴える狼藉者、という姿勢が「場」にも見て取れる。

 意見陳述はお二人。代表の方は、原稿の順番を間違えたりしながらも、切々と住民感情を訴えられた。副代表の方は、結果として高額な土地取得費となった、この土地の坪単価を示し、区内有数の高級住宅地である田園調布の公示価格と比較して、不当であると断じた。

 意見陳述は、「あくまで陳述のみ」で、監査委員への質問、監査委員からの質問、いずれも出来ない。

 なお、遠藤代表監査委員を除く監査委員は、中井委員(税理士)、近藤委員(自民党区議)、丸山委員(公明党区議)の3名である。はたして「区長与党」を標榜するお二人の監査委員が、住民側にたった監査が出来るだろうか、注目される。

 監査結果は、5月末には出されるが、結果次第では、次のステップ「住民訴訟」の弁顔団が待機しているようだ。この監査請求が、「あんでもあり」の現大田区政の「抑止力」となってくれることを願う。

 本来、お役人や首長の暴走を防ぐのは「議会」の重要な役目でありながら、このような方法でしか「抑止」できない、議会の現状は真に情けないことでもある。

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