いぬぶし秀一の激辛活動日誌

2007年07月09日(月) 基地防空はお任せ!

 予備自衛官招集訓練4日目は、基地防空訓練である。これは、各航空団に配置されている基地防空隊において、有事に予備自衛官が対空火器を運用出来るように、との訓練である。

 航空自衛隊の予備自衛官は、退職時の職種がそのまま「特技」として付与されている。私は、BADGE(半自動航空警戒管制組織)の自動追尾器材整備という職種だったが、器材そのものが廃止になったため、電子計算機整備という特技を指定されている。

 ところが、私が教育を受けた当時とは2世代も基幹システムが大規模更新されており、もはや、まったく別世界となってしまった。確かに、定年退官者や、退職後1年程度の若年隊員なら、在職中の経験を有事に再度生かす、との旧職種指定は意味を持つが、日進月歩の技術系職種では過去の「栄光」は招集部隊のお荷物にすらなる可能性がある。

 であれば、予備自衛官は何をするのか。個人的な意見だが、私は「後方支援」に特化すべきだと思っている。すなわち、今回訓練を受けた基地防空火器の展開運用や、基地警備、さらには給養(給食のこと)、弾薬搭載などである。現職の自衛官は、戦闘機を飛ばしたり、レーダーの運用で必死の状態だろうから、それ以外のバックヤードを、予備自衛官で補完するのだ。

 航空予備自衛官制度も創設以来20年以上経過し、制度の抜本的見直しが求められる。せっかく、800人ものメンバーが毎年訓練しているのだから「目指すところ」を明確にすべきである。でないと、制度を維持するための訓練になってしまい、結果として制度そのものが形骸化する恐れすらある。

 さて、そして、お待ちかね!訓練最終日の夜は、基地司令、方面隊総務部長など幹部をご招待しての「懇親会」が、基地クラブで行われるのが恒例である。今年も、司会の任を命ぜられ、大騒ぎの夜も深けていく。


 < 過去  INDEX  未来 >


いぬぶし秀一 [MAIL] [HOMEPAGE]
 
↑今日の日記は気に入りましたか?
My追加