いぬぶし秀一の激辛活動日誌

2005年08月01日(月) 顧問の教員次第。中学校の部活の曖昧さ…

 中学校生活の楽しみの一つにクラブ活動がある。私も、学業より、そちらに打ち込んだ思い出がある。文部科学省も、東京都教育庁も「極めて重要な教育活動の一環」と位置付けているが、実態は、金も人もつけていない。彼らお得意の現場まかせである。

 顧問の教員が、土日などの休日に部活の顧問として登校しても、たった1200円の手当だけで、代休も超過勤務手当もつかない。さらには、対外試合などでも1800円。これでは、交通費にもならない。結局、心ある教員のボランテイアに頼っているのが、「極めて重要な教育活動の一環」なのである。

 そして、この顧問の属人性によって、部活自体のあり様が大きく変わってしまう。

 今回、複数の保護者から相談があったのは、地元中学校の吹奏楽部の対外活動についてだった。それによると、一昨年まで顧問だった教員は、とても熱心で、他校に異動後も、この教員をしたって教えを乞う生徒もいたという。

 年間スケジュールには、大きなコンクール出場や、音楽大学の教員による専門的な指導なども組まれていた。ところが、新しい顧問教員は「私はプライドが高い」と、保護者会で豪語し、一方的にコンクール出場を取りやめ、大学の指導日などの情報提供もせず、一年生には「前の顧問に教えて欲しければ、学校の部活はやめろ」と言ったという。入学式、卒業式の指揮も、生徒からお願いして、おだてないとタクトを振らない、という。

 すべて保護者側からだけの話なので、すべてそうだ、とは断定できないが、複数の保護者から、同様の話があったので、割り引いて聞いても、いささか問題あり、である。

 体育系の部活などでも、対外試合は、腕試しのいい機会だが、なかなか顧問の問題が多いようだ。例えば、柔道部などは、ついに区内から姿を消してしまった。

 部活が「重要な教育活動」なら、予算と人をつけて、明確な責任のもとに実施すべきで、一部の教員のボランテイアに依存すべきではない。

 本件は、当該学校長に、保護者、生徒とのコミュニケーションを計り、相互の信頼関係を回復するよう依頼した。

 

 


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