いぬぶし秀一の激辛活動日誌

2003年11月05日(水) 法律と情 不法残留の両親を持つ児童の場合

 地元の小学校のPTAの知人から相談の電話があった。内容の概要は以下のとおり。

 地元の小学校に、外国人児童が在籍しているが、日本で生まれ、育ったため日本語しかしゃべれない。父は、ミャンマー人で、母国では政治犯だという。我が国には合法的に入国したが、在留期限超過(オーバーステイ)で、東京入管に収容され、強制送還を待つ状態。母は、フィリピン国籍で、同国の偽造パスポートで入国。滞在自体が違法な状態。父は、ミャンマーに送還されれば、殺される危険もある。母も強制送還されるだろう。日本語しか話せない児童が可哀想で、なんとかしたい。署名運動はどうだろう?

 う〜ん!こいつは難問だ。父は、政治亡命だろうが、我が国は政治亡命を受け入れていない。母は、確信犯だ。入管法は、個々の事情など考慮しないはずだから、法律闘争では負けるだろう。署名を集めても、誰がそれを見て、斟酌する権限を持っているのか。法務大臣か‥

 最後の砦は、法務大臣の特別在留許可だろうが、不法入国、不法滞在を追認することになり、難しいだろう。可哀想という、PTAの皆さんの気持ちはわかる。しかし、法の正義も守らねばならぬ。とすれば、第三国への、亡命出国。一番受け入れるのは米国だろう。米国大使館に相談すべき、と回答した。

 今、日本人の家族でも崩壊が危惧されているが、この不幸な家族が、事件を乗り越え、3人安住の地を見つけられるよう願ってやまない。


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