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2018年06月22日(金) 「The Lost Sky」のこと

 昨日は久しぶりに熟睡できた。お酒を呑まない、ゲームをしない、夕食をとるという、かなり厳しい条件をみたさなければならなかったが。

 「The Lost Sky」(YASUDA GAMES)の感想を。
 戦闘ドローンの暴走で人類が滅亡し退廃した地球を舞台に、竜のような生物兵器が惑星を「リセット」すべく全てを破壊するために戦闘ドローンと戦う2Dアクションゲーム。
 操作はアナログスティックで移動、ボタンで通常攻撃と特殊攻撃。プレイヤーキャラは自在に空中を移動できるが、直線的に移動すると加速し、旋回時も大きく円弧を描いた方が速度が落ちにくい。通常攻撃はキャラの前方を爪で攻撃し、特殊攻撃はゲージを消費して射撃を行う。特殊攻撃はキャラにより異なり、ゲージは敵を倒すと出現するオーブを取ることで回復する。また、戦闘終了後にはオーブを消費して、自機の強化や新しい自機の解放が可能となっている。
 各面とも最初に3種類の難易度を選択して開始。敵を全滅させるか特定の敵を倒すことで進行し、最終段階でクリア条件を満たすことでクリアとなる。自機は体力制で、体力が無くなるとゲームオーバー。面によっては友軍と共に戦うこともあり、この時は友軍の耐久力や残機数が無くなってもゲームオーバーとなる。

 空中を自在に飛び回りながら戦闘機のような挙動をする敵ドローンを倒していくという、2DながらにフライトSTGのような空中戦を楽しめる作品。操作系が直感的であり、フライトSTGよりも遥かに低い敷居で空中戦を楽しめたところは非常に好印象であった。一方で、接近戦が主体となるので、敵の攻撃を避けながら(あるいは強行突破しながら)接近して攻撃するという戦法がフライトSTGとは大きく異なる。敵の懐深くに食い込んで次々と爪の餌食にしていく自機の頼もしい戦いぶりが魅力的に映り、ゲームをプレイする上での大きな原動力になった。
 自機は瞬時に方向転換ができたりと機動力は非常に高く、旋回性能が劣る敵の後ろを取ることなど非常に容易である。さらに、自機の鋭い爪は敵弾すら消し去ることができ、単体での攻撃能力では敵を遥かに上回る。この強大な力を持つ自機に対して哀れな戦闘ドローンは数で攻めるしかないが、それを歯牙にもかけずに殲滅していく強者ならではの展開が非常に気持ち良い。実際にプレイしていても、よほど無茶なことをしない限りはクリアするだけなら簡単であった。

 そこに手応えを付与しているのが、スコアによるランクシステム。スコアが一定以上になると銅、銀、金で評価される。高次面をプレイするにはこのランクを一定数以上取得しなければならないが、それを抜きにしても高ランクを狙うと一気に手応えが増して楽しくなった。スコアシステムは敵を倒したスコアと制限時間、残り体力の合計となるが、どうやら事実上の減点方式らしく、高スコアを取るには短時間、少ない被ダメージで敵の殲滅が必須といえる。さらに、ここに敵の出現条件が絡んできて、より多くの敵を出現させるための条件探しが必要となってくる。条件といっても、目標物を一定数倒したときなどそれほど難解ではないが、条件を正確に見定めてより多くの敵を倒すにはどう立ち回ればいいかを考えなければならず、そこからのパターン構築に大きな楽しさを見出すことができた。
 あと、自キャラは3体いるのだが、最初の緑のキャラが能力の釣り合いが取れていて一番使いやすかったかもしれない。というか、最初のキャラが使い勝手が良すぎて、別に他のキャラを解放する必要性を感じなかったほど。一応残り2キャラも使ってみたが、やはり最初のキャラには及ばないところがあり、折角のキャラ選択要素が霞んでしまっていたのが気になった。

 設定面では、人類の存在しない地表で異形の生物と戦闘ドローンが戦うという、退廃的なポストアポカリプスの雰囲気がグラフィックと楽曲の両方で演出されていて、それがとても魅力的であった。惑星を「リセット」するために戦うという目的も、それが何を意味するのかが当初は明らかにされていないが、実に不穏な感じしかしないことで世界観への興味が一層掻き立てられた。世界観についてはゲーム中のデータベースで滅びゆく人類と生物兵器の主である「彼ら」の両者の記録を見ることで明らかになり、「リセット」の意味も判明するが、中々に衝撃的な事実だったことで満足のいく結末を迎えられた。

 全面評価金を狙ってプレイしていたのだが、どうしても最終面のNORMALだけが金のスコアに届かなかった。あと数百点がこれほどまでに遠いとは思わなかった。というか、スコアからして満たしていない敵の出現条件があるはずなのだが、それが何なのかがさっぱり分からない。そして、いろいろ試行錯誤しているうちに、最初のキャラの能力が最高になってしまった。
 どうしても金が取れなかったので、Steamの掲示板に助けを求めてとりあえずこの作品は一段落とする。


氷室 万寿 |MAIL
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