雪さんすきすき日記
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2014年11月24日(月) 「リーメベルタ」のこと

 「リーメベルタ」(NEXT-SOFT+)は、病気になった村の人々を救うために、主人公リヴィアが願いを叶える秘宝を求めて塔を登るSRPG。システム面では数多くのクラスとスキル、特に敵の行動中に割り込むリアクションスキルによる多彩な戦法が、演出面では可愛いパペットとトラッド調の楽曲が特徴的な作品である。

 この「リーメベルタ」であるが、今年最もプレイした、というか今なおプレイ最中の作品である。PC版で180時間プレイしたのでスマホ版が出たときはもういいかなと思っていたものの、数日後にはしっかりiPhone版を購入してまた一からプレイし直している始末。今月は多忙によりPCでゲームをする時間がなかなか取れなかったため、スマホでプレイできるこの作品には相当お世話になった。
 さて、ここでふと思った。何故これまでに私は「リーメベルタ」に夢中になっているのかと。大体、PC版では全クラスチェンジを達成して、難易度Hardの最終戦でもパペット1体も倒されずにクリアできるほどレベルも上げて、いつもならこれで満足して終わるはずなのに、iPhone版をまたプレイしている。これは、よほどこの作品に魅力を感じたということである。
 では、その魅力とは一体何か。そもそも私がSRPGを滅多にプレイしないのでプレイ自体が新鮮であったとか、難易度が手頃だったとか、パペットが可愛いとかいろいろ思いついたが、どれも説得力に欠ける。もっと本質的な何かがあるはずだといろいろ考えてみて、そして先日遂に思い至るものを見つけた。

 優しさである。リヴィアが村の人々の病気を治したいという気持ち、ソラリスがパペット達を気遣う心、セシアがノアを救おうとする姿、そしてノアの慈愛に満ちた言葉。身近な人を想う優しさがこの作品には満ちていて、その優しさに触れるのをとても心地よく感じることが、この作品をプレイし続けるための大きな原動力となっていたのであった。時には優しさ故に辛い選択を迫られることもあるが、そこもこの作品では大切な何かを得るためには大切な何かを失うことがあると諭している。優しさのもたらす一面だけでなく側面をもちゃんと描いていることが、優しさの持つ力をより堅固にして、それが一層心地よく感じられる。

 この作品をプレイ中、セーブデータが読み込めなくなるのとスキルが欄外にはみ出して選択できないという致命的な不具合で二度ほど中断を余儀なくされた。発表当時にはクリア後にデータがセーブできないという不具合もあったようである。プレイ時間70時間のデータが読めなくなったときには、さすがの私も天を仰いだ。いずれも今では修正されてはいるが、正直なところ検証不足という点は否めない。この不具合のせいでこの作品に悪い印象を持っている人も少なからずいるであろうし、それは十分に納得できる。この作品に対しては、決して諸手を上げて褒められることばかりではなかったということも記しておきたい。
 そのような目に遭いながらも今こうしてプレイを続けているのは、私にとってこの作品の持つ魅力がそれら不具合が及ぼした不利益を大きく上回ったということである。

 オープニング同様、読み聞かせをするような柔らかい口調で語られるトゥルーエンド。最後の「おしまい。」を聞いたとき、優しさに溢れた素敵な物語が大団円を迎えられたことに対して感極まるものがあった。スマホ版をプレイしているのは、この思いをもう一度味わいたいという気持ちもあるだろう。

 こうして「リーメベルタ」の魅力をまとめてみて、改めてこの素敵な作品に出会えたことを幸せに思う次第である。


氷室 万寿 |MAIL
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