雪さんすきすき日記
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2013年08月18日(日) 続^4・休日のこと

 お盆休みも今日が最終日。手元にある同人ゲームの数からすると全然足りない。

 今日から「楽園魔城リピュアリア」(白夢館)を開始。
 主人公の少年が目を覚ましたのは見知らぬ場所。しかも、記憶が無いどころか女の子の意識が自分の中にある始末。彼女はこの付近を統べる魔城のプリンセスで、正体不明の魔物に魔城を襲撃されてクリスタルに封印。そこから脱出するも意識が複数に分かれてしまい、そのうちの1つが彼女だという。というわけで、彼女と強力して魔城を襲撃した魔物を倒し、記憶と体を取り戻す旅が始まった。
 この作品は2DアクションRPG。少年と少女2つの形態を使い分けて迷宮を探索する。なお、成年向けである。

 この世界は魔物が普通に生活しており、普通の人間である少年では非力すぎてとても生き残れない。なので、探索や戦闘は主に少女が行うこととなる。少女は最大3つの意識をデッキとして設定し(なので、少年の体には最大で4つの意識が共存する)、随時使い分けて迷宮を攻略する。ジャンプや壁蹴りなどの基本的な性能は同じだが、意識によってスライティングや物を凍らせることができるなどの独自の特徴を持つ。彼女の意識はイベントやボスを倒すことで徐々に取り戻すことができ、それに応じて行動の幅も広がって行く。ちなみに、意識を変えると口調や容姿も変わるが、最初に出会った意識以外は割と目のやり場に困る格好をしている。迷宮の広さは相当なもので、魔物が跋扈するだけでなく隠し通路や条件で開く扉など仕掛けが盛り沢山。非常に攻略し甲斐のある内容である。なお、経験値の概念はなく、能力の強化は迷宮内に落ちているアイテムにて行う。

 さて、では少年は全くの役立たずかというとそうではなく、彼自身の役割がちゃんとある。その役割とは、ずばり魔物とのH。この世界の魔物はほとんど全て女性型で、男性の存在は極めて珍しいらしく、男性の姿を見ると即座に誘惑してくる。で、その誘惑に乗ってHをするのが彼のとるべき主な行動。といっても、そのHにはちゃんとした目的があり、1つは魔力の元となるジェムの欠片を入手すること。欠片を集めると、様々な場面で活用できるジェムを入手できる。もう1つは、こちらの方が重要だが魔物と契約すること。Hをした魔物と契約できると、少女の意識にそれぞれ2体まで契約した魔物を付けることができ、魔物の種類に応じて攻撃や防御などの能力が向上する。成長要素がアイテムでしかないこの作品においては、魔物との契約は能力を上昇させるために非常に重要となる。ただし、Hをすると少年の精力が減少し、精力が0になると体力が減少していく(体力が無くなるとゲームオーバー)ので無理は禁物。Hは普通に誘惑に乗って行うものから相手から襲い掛かってくるもの、さらには特定の条件を満たす必要があるものまで多々。しかも、少女の姿の時にだけ襲い掛かってくる魔物まで存在する。これらHの場面は達成すると魔物の情報に記録されるので、魔物との契約と合わせて収集要素としての役目も持つ。

 少女の意識の切り替えは随時行えるが、少年と少女の切り替えは任意に行えるわけではなく、通常は少女の状態で活動する。少女には体力の代わりに魔力が設定されており、攻撃を受けるなどして魔力が無くなると強制的に少年の姿に変身。この状態で攻撃を受けると体力が減少し、体力が無くなるとゲームオーバー。なので、体力に関しては実質的に2段階の構成となっている。少女の姿に戻るにはジェムを使うか、迷宮内に設置されている魔力回復地点で回復する。なお、迷宮内には魔力回復だけでなく体力回復やセーブポイントも多数設置されているため、割とゲームオーバーにはなりにくい調整となっている。

 システムだけ見るとかなり複雑そうだが、少年と少女を切り替える状況を把握できれば、探索と戦闘、そして魔物とのHを楽しみながら進めることができる。この辺りの流れはプレイしているうちに自然と理解できるのが上手い作りである。
 Hについては収集要素もあるため結構な回数することになり、少年の絶倫ぶりは目を見張るものがあるかと。魔物とのHの場面は全てドット絵だが、これが物凄い書き込みで動きまくる。しかも、人外娘相手に(ごく希に人間相手もあるが)基本的に受けという相当にマニアックな場面が、40種類以上もいる魔物のほとんどに用意されているのだから、製作に要した労力を思うと感服である。あと、事後に少女の意識がいろいろつっこみを入れてくるのだが、これも意識の性格が反映されていてまた一々面白い。
 探索要素とアクション要素もかなり凝っていて、この辺りはさすが白夢館といったところ。迷宮は壁蹴りを駆使して登ったり、長い縦穴を落ちたりと縦横無尽に動き回る構造で、そこに魔物や迷宮の仕掛けに応じた意識の使い分けが要求され、まるで退屈しない。また、迷宮は全体と個別それぞれのマップが表示はされるものの、とにかく広い迷宮が次々と出てくるので、迷いながら彷徨うのも存分に楽しめる。ボス戦はボスの攻撃方法だけでなく自然治癒や不死身などこれまた手の込んだ仕掛けがほどこされて、操作技巧だけでは勝てない相手も多い。なので、意識の使い分けだけでなくアイテムの活用や魔物との契約といった一捻りが必要な攻略となり、活路を見いた出せたときの手応えも格別なものがある(ちなみに、割とヒント無し)。この作品をプレイする前に、日記のリファラに「リピュアリア 攻略」という検索が相当数引っかかったのだが、プレイしてみて納得すること頻りであった。
 ちなみに、白夢館の作品はカードによるデッキが特徴だったが、この作品では少女の意識と魔物との契約がそれに相当するのでカードの活躍はあまり無い。が、ちゃんとアイテムとして登場しているところにこだわりが感じられる。

 探索要素もアクションも、そして魔物とのHもそれぞれ丁寧に作られている力作。とある事情からDLサイト経由でパッチを落とす必要があったのだが、そのサイトの感想がどれも絶賛だったのも納得の完成度である。ただ、人外相手に受けでドット絵というかなり偏った嗜好性は、やはりプレイする人を選ぶものはあるかと正直思われる。


氷室 万寿 |MAIL
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