雪さんすきすき日記
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2013年06月15日(土) 休日のこと

 今日はぐりもあさん主催のビール作りオフということで、県北にある木内酒造へ。

 先ずは待ち合わせ場所の水戸駅へ。今週の仕事の疲れからか、危うく乗り過ごしてしまうところであった。そして、ここで参加者と合流して水郡線に乗り換え。21名の大所帯なのでこの時点からかなり賑やかに。ちなみに、いつも即売会でお会いしているようはくさんも参加。水郡線は初めて乗るのだが、ディーゼル車に単線、ワンマン運転とどこに出しても恥ずかしくないほどのローカル線で、車窓からの風景も水戸を少し離れたら典型的な茨城の田舎が延々と続いていた。

 常陸鴻巣駅で降りて、徒歩5分で木内酒造に到着。早速工房に招かれていよいよビール作りの開始である。今回は4班に分かれて、それぞれの班で思い思いのビールを作成。一応、ベースはアンバーエール、ペールエール、ホワイトエール、スィートスタウトの4種類から選ぶものの、ホップやスパイス(オレンジピールやコリアンダーなど)の配合の自由度はかなり高く、風味付けのためにコーヒーや果物なども自由に入れることができる。ただ、自由度が高いとはいえその調和が崩れると大変なことになるので、風味やIBUなどを提示してそれを基にスタッフが配合を決めてくれるようにはなっている。今回、私が参加した班はホワイトIPAを目指して苦味の強い配合に。他の班では、はちみつやコーヒー、紅茶で風味付けをしていた。

 配合が決まったらいよいよ作業開始。麦芽を秤量して破砕し、釜に入れて加熱、糖化までの工程をスタッフの指示のもと5人で実施。前回の参加者もいたので作業は滞りなく行えたが、糖化の段階だけは温度が上がりすぎると糖化酵素が失活してしまうため、ここだけは慎重に。糖化の仕込みが終わったら待ち時間となるのでその間に蕎麦でお昼ご飯。折角なので、県内でも呑める場所が限られている福来(ふくれ)みかんを使っただいだいエールも注文。さわやかな甘味のあるすっきりとした味わいを堪能した。

 糖化が終わって麦汁が出来たことをヨウ素反応で確認した後、温度を上げて糖化酵素を失活させ、麦汁をろ過。そして、ホップやスパイスを加えて煮沸することで苦味や風味を付ける。風味付けのところでは麦汁の甘い香りと共にコーヒーや紅茶の香りが工房内に広がり、えもいわれぬ雰囲気に。
 今日の作業はここまでで、その後の酵母を加えて発酵させる以降の工程はお店で行ってもらうことになる。

 ところで、ビール作りの工房の近くに、木内酒造で作っているお酒を試飲できるバーカウンターがある。ここではビールに限らず、日本酒や焼酎、ワインなど多種多様なお酒が置いてあり、しかも驚くほど安い。というわけで、最初の頃はほとんどの人が作業に集中していたものの、余裕が出てくると作業を抜けてバーカウンターに向かう人がちらほらと。そして、グラスを手に帰ってきてはそれを呑みながら作業という光景がいつしか当たり前になっていた(笑)。この、呑みながら作業できるというのも、ここ木内酒造ならではの楽しみかと。

 作業が終わって帰宅前に、何名かと水戸駅内にある木内酒造の直営店true brewで呑みなおし。ここでもTwitterのフォロワーさんとお会いできて、かなり熱い話をすることができた。

 総勢21名という大所帯で初顔合わせの方がほとんどではあったが、やはりお酒の力は偉大なもので、抵抗なく誰とでも交流を持つことができた。Twitter絡みの繋がりなので東方Projectに興味を持つ方も多く、東方の話がいろいろ出来たのも個人的には嬉しかったところである。

 仕込んだビールが出来上がるのは7月下旬で、他の班の作ったビールと共に発送される予定。うちの班のホワイトエールはかなり個性的な味に仕上がりそうなので、出来上がりが非常に楽しみである。
 普段から呑んでいるビールではあるが、こうして製造工程を体験したことで割と今まで気に留めていなかった原材料や配合への理解を深めることができた感がある。麦芽やホップ1つとっても風味の違いでこれだけ多くの種類があったことは驚きであり、その辺りを意識できるようになったのは大きな進歩である。


氷室 万寿 |MAIL
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