雪さんすきすき日記
リサイクル戦術シミュレーション『リサイクルプリンセス』 倒れてもその場で復活するリサイクルSLG。全力で応援中!
DiaryINDEXpastwill
「ときのあくま」攻略はこちら  「東方戰騎譚」エキスパート攻略はこちら  考察のようなものはこちら
自己紹介はこちら  リプレイはこちら  動画はこちら(完成版体験版)  Twitterはこちら


2013年01月21日(月) 「LAST HARVEST」のこと

 今日から「LAST HARVEST」(Broken Desk)を開始。

 大気中から抽出される燃輝(エーテル)が新たなエネルギー源として実用化されている世界が舞台。女子高生である主人公の戸比良(とびら) 茜は、溺愛している弟の啓(ひらく)をヴァルハラ社に誘拐されてしまう。ヴァルハラ社は燃輝に関する製品を開発、販売している会社で、この誘拐は啓の持つ”選定者”の能力に目を付けての所業である。母も”選定者”であった茜は弟を取り戻すべく、母の形見の装備と共に単身ヴァルハラ社に乗り込むのであった。
 ゲームシステムは三人称視点の3Dアクション。敵を倒しながらマップを走破して、時にはアイテムを入手して障害を突破し、最後に待つボスを倒すとクリアとなる。
 茜の攻撃は蹴る殴るの体術が基本だが、母の形見の燃輝手砲(エーテルシューター)を身につけることで、燃輝を弾丸のように撃ちだして攻撃することもできる。さらに、同じく母の形見であり足に履いている浮遊脚(デューセン・スティーフェル)によって空中を浮遊するブーストも可能。更に、特定の敵を狙うロックオンにダメージを軽減するガード、短時間無敵となる緊急回避といった様々な動作をとることができる。これだけの動作が備わっていれば向かうところ敵無しで即座に弟を助けられそうではあるが、動作の中には燃輝を消費するものが多く、無くなると一気に動作が制限されてしまうので、無闇に乱発はできない仕様となっている。燃輝は時間で徐々に回復するが、ガード中には急速に回復し、これが攻略上極めて重要となる。
 なお、動作が多彩ということは操作系もそれだけ複雑なわけで、2軸のアナログコントローラの両方のスティックとほとんどのボタンを使用することとなる。スティックとボタンの組み合わせが必要な動作もあり、そこに慣れるのにやや時間がかかるかと。
 物語は2編に分かれており、最初は茜が主人公の物語のみが選択可能。茜編は冒頭で書いたとおり、ヴァルハラ社に殴りこんで弟を救出する内容となっている。

 茜のアクションは切れのある体術に使い勝手の良い射撃と実に強力で、ロックオンを絡めていけば序盤からどんどん攻めていくことができるのが痛快。ブーストの際には足の裏から炎を出して直立で跳んでいくのが絵的に愉快であるが、これも空中を自在に高速で移動できるのが3D描画と相まってなかなかに気持ち良い。森の中から始まりヴァルハラ社の研究施設に本社と、用意されているステージ自体が広大で、罠が仕掛けられていたり複数の階層に分かれているステージもあって起伏に富み、そこをブーストを活用して駆け巡るだけでも楽しいものがある。
 道中は攻めで押していける一方で、ボスはさすがに力押しでは難しく相応の攻略を必要とされ、要求されるアクションの度合いが一気に高まる。特に、中盤からは緊急回避の使用頻度が増えて燃輝の使用量が多くなるため、いかに隙を見てガードで燃輝を回復されるかが重要となる。これに気付くまではとても勝機が見えなかったが、分かった途端ガードと緊急回避の存在意義が一気に高まり、操作に対する面白さも格段に向上した。ボスは、お約束の女性幹部から大剣を振り回す同級生の女の子、果ては神話に出てくるような怪獣と、容姿から攻撃方法までどれも個性的で楽しく、攻略し甲斐も十分にあった。

 また、クリアボーナスの多さも特徴の1つ。普通にプレイしているつもりでも、敵を倒した数やアイテムや緊急回避の未使用など細かいところまでボーナスが付いてくる。このボーナスは実績も兼ねており、意識してみると攻略の方向性の幅を広げるような面構成にも気付かされる。どうやら、ブースト未使用でも攻略できるようになっているようで、クリアボーナスの実績を埋めるのはかなりやり応えがありそうな予感である。

 建物内部などのモデリングは雰囲気がでており、幕間の3Dキャラによるデモや声による演出も充実して、演出面でも楽しませてくれる部分はとても多い。本社での、いかにもオフィスといった場所で女子高生が蹴る殴るの大立ち回りを繰り広げるといった非日常的な展開は、かなり惹かれるものがあった。

 ただ、やはり3Dアクションの宿命なのか、視点によるプレイへの影響はこの作品でも避けられなかった。特にロックオンしているときに発生する頻度が多く、ボス戦でいきなり一人称に近い視点になって感覚で避けさせられることも多々あった。まあ、緊急回避のおかげでそれほど厳密な避けは要求されないのだが、やはり常に自機の位置を把握して操作できた方が手応えもあるというもので。
 あと、自機の射撃や敵の壁に対する判定が甘くて(無くて?)、敵が壁を突き抜けて向かってきたり、壁越しに敵を倒せたりしたところも大いに気になったところではある。

 作品全体としては快活な主人公を動かして蹴って殴って撃って飛んで跳ねて避けてといった、多彩なアクションによる痛快無比さが印象的。3D描写ならではの距離感もあるが、ロックオンと射撃でその辺りは相殺できるので、この手の3Dアクションはあまりプレイしないものの楽しむための敷居はかなり低かった感がある。その上で、クリアボーナスによる攻略の方向性の多様さも見受けられ、楽しみ方の幅が広く用意されている作り込み様も感じられた。

 今日は茜編のNORMALをクリアしたところまで。序盤からほとんど射撃しか使わず、ボスの攻略さえ出来てしまえば意外と苦労する場面は無かった。恐らく、体術中心による攻略はまた一味違ったものになるのであろうかと。物語の大筋は把握できたが選定者の能力や母親の過去など謎な部分は多く、それが新たに解禁された葵編以降で明らかにされるのであろうか。予想以上に規模の大きかった作品で、恐らく1月一杯は費やすことになりそうである。


氷室 万寿 |MAIL
DiaryINDEXpastwill