川上弘美のエッセイ「あるようなないような」を読んでいたら、 ちょっと川上弘美の不思議な世界に感化されたらしく、ふと、 三人オセロ、というのはどうだろう、なんて考えたら止まらなく なってしまった。
三人オセロというのは、三人で行なうオセロゲームの事である。
オセロゲームというのは、皆さんご存知のごとく、二人のプレイヤー が、黒と白の駒を盤面に置きながら、相手の駒をひっくり返し、最終的 に、駒の数の多いほうが勝ち、というゲームである。
それをもしも3人で行なうには、どうすればいいのか。 なんてことを考えている私も結構ヒマな休日を過ごしているわけだが。
たとえば、A、B、Cの3人のプレイヤーがいるとして、その3人が順番に 駒を置いていく。 そうすると当然ながら、Aさんは、黒の手番の次は、白になる。
その状態で、どうやって勝ち負けを決めるんだ、という話になるわけ だが、たとえば、事前にくじ引きなり、もしくはそれぞれが黒白どちら かの立場になることを決め、相手には内緒にしながら駒を置いていく、 というのはどうだろう。
その場合、たとえば黒を勝たせようと思った場合には、白の手番の時 には、あえて白に有利にならないように駒を置く。 たとえば角が取れそうな時でも、あえて角は取らずに他のところに駒を 置いてもかまわない。
ただし、オセロというゲームの性格上、一個も駒を取らないわけには いかないし、また全く関係のない、離れた場所に駒を置いてはならな い。
ただし、次の手番のBさんが、必ずしも自分と同じ側に立っているのか はわからないので、自分が黒に有利にしたことを、必ずしも実行して もらえるかどうかは、わからない。
また、3人でプレイするので、通常考えられるのは、2対1の関係である が、もしかすると3人とも黒の可能性もあるわけだ。 その場合、3人で共同して敵を追い詰める、という一体感を感じるよう な展開になる可能性もあるかもしれない。
ついでに盤上の勝ち負けだけではなく、この人はどちらの側について いたのか、とお互いに当ててみる、というのはどうだろう。 この場合、一方的に黒を勝たそうという意図がみえみえだと、すぐに 自分の立場を悟られてしまうので、スパイ活動というか、オトリに なった時の利敵行為にも細心の心配りをしなくてはいけないかも、 しれない。
そしてそうはいっても、目の前に角を取る誘惑や、一列全部ひっくり 返せるチャンスが来たら、その誘惑に勝てずに、思わずひっくりかえ してしまったりするかもしれない。
という風に、もしもオセロゲームを3人で行なうとしたら、それは それでゲームの幅も、もしかしたら広がるかもしれない。 もしも、興味を抱かれた方は、一度やってみてはいかがでしょうか。
うちの場合、手元にオセロ盤すらないので、これ以上話を広げられない 訳だが、もしも、今3人でいて、目の前にオセロ盤があり、他にとりあ えずやりたい事のない場合には、そんな変なゲームを発明してみるのも いいかもしれない。
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