掛川奮闘記

2008年11月07日(金) 081107_住民力と安全安心まちづくり

 新潟市が主催する委員会に出席しました。

 この調査は新潟市が発案をして、浜松市と仙台市も参加するという形で国から予算をいただいて実施する調査で、テーマは「犠牲者ゼロを目指した住民力の強化による安全安心なまちづくり方策検討委員会」というものです。

 その背景は、近年自然災害や地域での犯罪、子育て、介護など市民生活を取り巻く様々な不安が広がっており、人々が安全で安心に暮らせる社会の構築が課題となっていること。

 特に、自然災害が発生した場合には、人と人が助け合い支え合うコミュニティが果たす役割は重要だという指摘があるものの、伝統的な地域コミュニティは急速に空洞化が進んでいます。

 しかしその一方で、社会の成熟化に伴って、人々の社会貢献意識は高まりつつあり、NPO、企業、住民団体などの多様な形でボランティア活動などは拡がっていて、災害時の自助、共助や防災活動に向けた取り組みを広げて行くことが期待されているというわけ。

 そこで新潟市では、防災をテーマとした新たなコミュニティとはどういうものか、ということや、その実戦に向けた調査を行おうというものです。

 なかなか面白そうなテーマですね。

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 委員は全部で10人いるのですが、今日は7人が参加。いろいろな立場から様々な意見が出されて、それを聞いているだけでもためになるものが多くて参考になります。

 私からの意見は、「ここで言うところの、強化すべき住民力とは何か?」というもの。住民力をどう定義するか、という問題です。

 私としてはこの住民力を細かく分けて、住民の「意志の力」と「能力」に分けて考えることが必要ではないか、と思います。

 「意志の力」とは、やる気であったり、やらなくちゃという思いで、それを上手に導き出したり、気づいてもらうと言うことがなければ、形は出来ても真にその活動を継続することは難しいだろうというもの。

 そして「能力」とは、コミュニケーションをする力や、ネットを使う能力などを育成することで、その両面の力をどうやって育てるか、という点を考えてみることが必要だと思うのです。

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 いろいろな調査で、なすべき形を提案することは出来るものの、「それが大事だ」、「やらなくては!」と思ってもらって実践することは全くの別物。まさに自治体の力が問われます。

 しかしここ新潟市の場合は、今の市長さんの提案で、小学校を単位とした地域の、自治会・町内会、PTA、NPO、老人クラブ、民生・児童委員会などの多くの団体に参加してもらって地域を束ねる「地域コミュニティ協議会」を組織しているのだそう。

 こうすることにより町内会だけ、NPOだけの単体の活動よりも、地域での活動をより連携したり相互のコミュニケーションを図ることが出来るというものです。

 新潟市ならば面白い成果が期待出来そう。ですし、実際に新潟市も訪問してみたいものですね。


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こままさ