掛川奮闘記

2008年09月19日(金) 080919_リーダーの教育観

 石原都知事の記者会見の模様がネットに流れていました。

 タイトルは「【石原知事会見詳報】事故米流通問題 『次官以下の責任者が辞めたらいい』 」ということになっていて、事故米流通事件に対する都知事の反応が中心になっていますが、それ以外にもインタビューがありました。 こちら→http://sankei.jp.msn.com/politics/local/080919/lcl0809191814003-n4.htm

 特に注目するのは、教育に関して記者から「全国の学力テストの結果の公表の有無についてどう考えるか」と訊かれたときの知事の答え。

「当然、発表すべきだろうね。ただね、やっぱり東京の平均値について言うと、東京はね、非常に優秀な私学が多いんですよ。これはね、確かに授業料が高いけどね、余裕のある家庭は公立を嫌ってね、昔と逆に私立に子供を通わせる。その私立の水準は明らかに公立より高いからですね、親たちが高い授業料を払って行かしてる。そういったものを全部対象にしませんと、東京の要するに小中高校生ですか、その年代の子供たちの水準というのは割り出されてはこない。こういうものをきちっと報告することでね、公立の学校の先生も発奮しなきゃダメだよ」

 なるほどねえ、さすがは石原知事、分かってらっしゃる。質問した記者も立派ですが。

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 記者会見の後段では、学校に対する理不尽な要求をする親についても質問が飛びました。

記者「都教委は専門家を学校に派遣するなどの対応策を考えているがどう考えるか」

 すると知事は、「そういう手だてを尽くしてですね、先生を守んなきゃならんと思いますよ。親の言っていることが理不尽なんだから。昔は厳しい先生を感謝したもんだ。今じゃ逆なんだ。自分たち、子供を家庭でいじめてるかいじめてないかしらないけど、厳しくしつけられたら、自分がしないしつけを先生がしてくれるのに、これ『いじめ』ととるみたいなバカな親がたくさんいる。その親そのものがくだらんね、曲がった教育で育てられてきたからこんなことになったんだよ。やっぱり日本は基軸にある価値観というものを反省しないとね、この社会もたないね」

 言葉の格調は別として、これくらいの認識をリーダーが持ってくれるといいですね。

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 これに対してわが故郷北海道はどうかというと、ネットで知事記者会見や札幌市長記者会見を調べても、記者からこれに関する質問がないため、とくに答えた形跡が見つかりません。

 会見に出ている記者自身がこの問題をなんとも思っていないことがよく分かります。質問のレベルの高低によって答えのレベルも決まるのですね。もっともそれが、学力テストの結果に比例しているようではいけませんが。

 社会のリーダーの人たちには、様々なチャンネルで、教育に対する関心を示して欲しいものです。
 


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こままさ