掛川奮闘記

2008年06月18日(水) 080618_水が低きに流れるごとく

 国家公務員が飛行機で出張する際のマイレージを国で管理できないかという検討を始めるのだそう。

 確かに、飛行機に乗った分のキックバックと考えると、個人に帰するのは税金の横領に当たるという解釈もあり得るのだとか。一方の民間航空会社としては「あくまで個人客の取り込みのためのサービスの一環」と言う考えで、いますぐマイレージ相当分を国に渡すということは考えていなかったよう。

 まあそこまでおっしゃるのであれば、マイレージ相当分を国に渡して飛行機チケットに交換できるようにして旅費を節約するという形にする方がよいかと思いますね。

 国内の移動だけならどれほどの効果があるものかと思いますが、海外出張が多い立場の人だったり、組織全体でマイレージを集めるとなると結構なボリュームになることでしょう。

 まあこういう話はどこまで行くのやら。

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 以前OBの方に出張の旅費の計算はどうしているのかを訊いたことがありました。すると答えは「かかった分を領収書で請求するだけだよ。大体国がいまだに個人の旅費を計算して支給する担当者を抱えているのがおかしいんだよ」と言われました。

「かかった分はもらえばよくて、もらえる額が事前に決まっているからそこから少しでも安く旅をして浮かそうという変な気持ちが働くんだ。大体うちみたいな会社じゃ、旅費がいくらかかるかを計算する担当者なんて置いておくだけの余裕もないよ」

 目立つところには批判も集まりやすいですが、一方で安く旅をした人からは浮かせた分の半額は堂々と与えるとか、経費を少なくすると得をするようなシステムを作る方が結果として合理的な行動をするはず。

 物事がうまくいかないのは、システムのどこに欠陥があるかを見つけて、参加者がやりたくなるように誘導するシステムに改善する方が良いのだと思いますが。

 何をやっても怒られるような職場へはだれも行きたくなくなってしまいます。そんなシステムは長い目で見ると弱体化が進むことでしょう。水が低いところに流れるように、自然にモチベーションをあげるようなシステムに転換できると良いのですが。


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こままさ