| 2004年08月02日(月) |
040802_草原と海 |
【草原と海】 上の娘は今日から大学の夏期集中講義ということで旭川でお別れ。我々は札幌へ戻りながら、下の娘と一日だけの夏休み。
娘が「草原と海が観たい」というなかなか難しいリクエストをしてきたので、まずは旭川から美瑛町へ向かう。
美瑛町は丘の町。相変わらず、刈り取り寸前の麦やかぼちゃ、そのほか牧草などが広がり、緩やかなカーブの稜線の連続は広大で美しいものだ。
最近は沿道にさまざまなショップや花畑を設けた土産屋などが増えて賑やかになりつつある。知人の一人がここ美瑛でまちづくりを手伝っているのだが、問題なのは、これだけの農業景観が農業者の所得にはならないということだという。
沿道に無粋に建築物を建てて沿道からの丘の景観を阻害していて、なおかつ通行客からは収入を得ているのに、地元の農業者とはあまり関係をもたずに独立した商売をしてしまっているというのだ。
仕方がないのでこの知人が農業者と商売者と役場などの関係者を集めて初めて会合を持ったときにはお互いの立場が相容れずに怒号が飛び交ったと言う。
「でも良いんですよ。そうしないと次がないから」とこの知人は平然としている。怒号でも何でも対話がない限り、次の知恵には結びついてこないものだ。 「これからですよ、これから」
私も機会があれば、その輪の中に入ってまちづくりを応援したくなりました。それだけの価値のある風景である。これがなんとか地域経済に貢献するような仕組みを考えて実現してみたいものである。
※ ※ ※ ※
この美瑛の丘の中に、かつて日産の「ケンとメリーのスカイライン」の宣伝に使われたポプラの木があって、「ケンメリの木」として知られている。
三年ぶりにこの木を訪ねてみたが、ポプラの木のすぐ側で営業しているペンションでは建物の周りを塀で囲ってあって、隣接する売店で「300円以上お買い求めいただいたお客様は中へご自由にお入りください」と看板がかかっていた。
買い物をしない客は囲いの中に入るのに「入場料100円」と書かれている。どうも北海道らしい大らかな商売、と言うわけには行かないようで、世知辛い世の中と感じさせる。
来訪者がお金を「渋々」出すのではなく、「いそいそ」と出すように仕向けるのが上手な商売と言うものだ、というのが市長の弁である。これが「ぷりぷり」出すようになるとこの商売は失敗だ。
市長の言うお金を出したい度合いの五段階とは、お金を「いそいそ出す」→「ほのぼの出す」→「しみじみ出す」→「しぶしぶ出す」→「ぷりぷり出す」の五つであるが、日本語のニュアンスを上手に表現して余りある、と言えよう。
さて、我々はソフトクリームを買うのに出したお金はこのどれであったでしょうかね。どうも「いそいそ」ではなかったような気がしましたが…。
【海へ向かう】 美瑛町を過ぎて車は中富良野〜富良野へと向かい、富良野で止まりもせずに滝川方面へと西進。
途中滝川で昼食を取って、さらに車は西へと向かって山の中を浜益村へと向かった。北海道の峠道と言うのはまさに家が一軒もない区間が何キロも続く。本州では峠と言ってもたいていは家があったり何かしら休憩所があったりするので、こういうところが本州の風景とは違うところである。
冬に峠を走っていて、「もしここで車のトラブルがあったら通る車もなくて、助けも呼べない」と恐怖を感じるものだ。しかもしばしば携帯電話も圏外になるのである。北海道の冬道恐るべし、である。
…とまあ脅かしておいたところで、今日は何もなく無事に浜益海岸へと出られました。
浜益海岸で駐車場に車を停めて、三人で砂浜を歩く。真夏だと言うのにこのあたりの海は冷たい。やはり寒流だけのことはある。
せっかくここまで来たので海の家でカキ氷を注文。調子が悪いのか海の家の老夫婦が氷の機械を叩きながら必死に氷を作ってくれた姿が微笑ましかった。
浜益海水浴場を後にしてあとは一路札幌へのドライブ。短い夏休みもこれで実質おしまい。
明日は家の手入れと掃除などが待っているのだー。
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