店主雑感
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2003年01月07日(火) |
テロに対してできること |
人質事件の被害者は人質に取られた時点で 殺害されたと思うしかない。 そう考える以外にどんな考え方もありはし ない。 でなければ、通りすがりの子供を捉まえさ えすれば何百億の現金だろうが世界同時革命 だろうが何でも好きなことを要求できること になる。
現金や革命など持ち出すと反って分かり難 いだけで、この子の代わりに他の子供の命を 差し出せと言われて、応じるわけにゆかない 事は誰でも分かる。
結局は、この手段では如何なる企ても常に 成功しない、と全世界にむかって示し続ける 以外にとりうる途はない。
およそテロ行為というものは目的の如何に 関わらず手段としての有効性が低いことを証 明する以外に防ぎようがない。
超法規的措置とかで野放しにしたクズども が、本来は出さなくてよかったはずの大勢の 被害者を生み出したことに疑う余地はない。
この世に憎むべき人間はいくらでもいる。
AがBを、あるいはBがAを憎んで死んで しまえば良いと思うこと自体はすこしも悪で はない。
共産主義者と資本主義者が、あるいはイス ラム教徒とキリスト教徒が、お互いの立場を 尊重し、理解しあう必要など全くない。
お互い相手方が一人残らず自発的に転向す るなり改宗するのなら大歓迎だが、もしそう でないなら、一人残らず死んでこの地上から 消え失せてしまえ、と願うことはすこしも悪 くない。
しかし、一人残らず殺してこの地上から消 し去ってしまおう、と願うことはいけない。
自分が愛する人間の命を不当にうばった犯 罪者の死を願うのはすこしも悪くない。
しかし、たとえ犯罪者といえども非合法に 殺すことは許されない。
この違いさえわかっていれば何んの問題も ない。
全世界の人類が互いに手を取り合って協力 する必要などすこしもない。 何故そんなできもしないし、本気でする気 もないことをいうのか。
ほんの数人の家族間ですら利害は衝突する のである。 しかもその解決にあたっても、公平を期す ることなどは不可能なのである。 どんなに仲の良い家族間であっても利害の 調整に際しては、常に優位にある者が他の者 に対して多かれ少なかれ妥協を強いることで 決着を見る。
商業上、あるいは、軍事を含めた政治上の 取引きにおいても同様で、ふつう当事者間の 力関係に応じた妥協点を探る努力をし、愚か な自滅や共倒れの途は選ばない。
複数の立場があれば利害は必ず発生する。 利害が反すれば対立や争いは避けられない。
問題は許容範囲を超える不公正さに対する 考え方にある。
取引きである以上、ある程度のかけひきや はったりはつきものである。
大量破壊兵器を所有し、必要とあらば、い つでも使用する覚悟を持つ、あるいはそのふ りをして虚勢を張るのはイラクの勝手である。
しかし、所有しているのに、所有していな いと嘘をつくことは許されない。
しかしまた、とはいうものの…である。
自分達が機関銃を構えておきながら、他人 がナイフを隠し持ってやしないか心配だから 後ろを向いて壁に手をつき、ボディチェック させろ、と言っているようなアメリカがはた して公正なのだろうか?
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