はるにわ
by山助


2005年02月04日(金) 本の話

正月から今までに読んだ本の感想を。


『下妻物語』嶽本野ばら
ヤンキーちゃんとロリータちゃん。
映画も面白かったけれども小説もすごくいい。原作付きで両方それぞれに良いのってめずらしい。映画版のほうが下ネタ風味か。
自覚と覚悟があって自分が一番ヘタレ上等と一本筋通してたら好感が持てるものだなぁと思った。

『犬神君と森島さん』桑田乃梨子
漫画。所さんの番組で男子新体操を取材してたんで突如「男の花園」が読みたくなって一人桑田ブームが訪れて買ってしまった文庫版。ひみつの犬神くんシリーズと青春は薔薇色だシリーズがいっきに読めるお買い得。でも単行本全部持ってるんだけどね。おまけページで、森島先生が「ダントツに好みの着こなしの学生服が私を待っている幸せ」的な発言をしていて笑いで落とすところかなーと思いつつその横に描いてあった学ラン広瀬がかわいかったのでなんかしみじみ納得してしまった。

『自由戀愛』岩井志麻子
浮気がばれるまでにもっとどろどろと駆け引きめいたものがあるかと思ったら案外あっさりばれた。
しかもばれてもなんにも変らない。
理不尽な言い分にあきらかに理不尽だということはわかってもどうすることもできない、この妙にあっさりとしたどうにもならなさがもどかしい。
でも、ヒロイン的にはハッピーエンドだと思うので後味はいいです。

『NO.6』あさのあつこ
3巻読んだ。…外国の人とかは親しい間柄だとマウストゥマウスのキスで挨拶とかもあるらしいですよね?
イヌカシのおかあさんが大変素敵だった。
そういやバッテリーの最終巻出たらしいけど近所の図書館3館とも買ってくれてないみたい。巧どうなったんやろ。

『ノブタ。をプロデュース』白岩玄
まあ、友達って時にめんどくさいというのはわかるけれども、うわべをうまくつるつる転がしてくのもさらにめんどくさいんじゃなかろうか。
この本読んでると、内心面白くもなさそうに太鼓もちしてるばっかでひどくうざったいので、こんな取り繕うばっかのめんどくさい関係なら友達いないほうが楽でいいなーとか思った。
あと、ラスト逃げたのがちょっと。あの状態からならまだ建て直しようがあると思う。つかめげずに巻き返しをはかってこその能力だろ!
でも全体的に面白かったです。

『プラネタリウム』梨屋アリエ
不思議な能力を持つ少年少女の恋短編。
不思議と言っても、その能力をフルに使って何かを成し遂げたりするわけではありません。
こういうちょっと変ってるけど別に、くらいの感覚で進む話、好きです。

『卵のふわふわ-八丁堀喰い物草紙・江戸前でもなし-』宇江佐真理
食べ物に関するエピソードを交えつつ夫婦離縁の危機がどうなるかと言う話。
旦那にがまんならんときは早めに手を打ったほうがよいですよ、ということか。

『黒祠の島』小野不由美
ミステリ。罪と罰に関するジレンマの話。
犯罪者に対して、被害者側にいたら重い罰を加害者側にいたら軽い罰を望んでしまうけれどもどの程度の罰が正しいのか難しいよねーという。
主人公がそういうのを考えすぎてなんかもう飽和状態になってもういいや、終わったってことで、とすっきりしてしまってた。
人外による判決って有無を言わせないのと文句の持って行き場がないのでなかなか便利ではあるけど、なんかじゃんけんで決まったんだからしかたないというあのあきらめに通じるものがあるよな、と思った。

『大きく振りかぶって』ひぐちアサ
漫画。3巻目。
俺らのエースは気弱で卑屈、が売りの漫画ではありますが、みんなで三橋の成長を見守っているのが見守りすぎではありませぬか。
『バッテリー』読んだ時に野球でピッチャーとキャッチャーってそんないつもいつもセットになってるもんなんかなぁ。と疑問に思ってたらバッテリーって固定じゃないだろと言っていたので安心。でもおお振りでも結局おれらは固定で、みたいな決意固めちゃってたけど。
番外編読んでみんなが榛名好き好き言ってる理由がやっとわかった。


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