各学校の方針によって多少違いはあるけれど、高校の先生は、生徒に対して敬語を使ってはいけないそうです。 教科書を開いてくださいではなく、教科書を開きなさいと言わなくてはいけないそうです。理由は、「相手は生徒なのに、何で生徒に対して敬語を使うのですか」ということです。 よく分かりませんが、たぶん立場の違いをはっきりとさせて生徒をダレさせないためなのでしょう。 どうも、荒れていることで有名な高校を十年で屈指の進学校に仕立て上げたとか言うやり手の校長の指導方針らしいです。わざわざ定年後に引き抜かれてきたらしいです。 何で敬語使っちゃいけないんだろう…生徒は金払っている以上、客だし、客にある程度丁寧に(甘やかしとか馴れ合いではなく)するのは当たり前のサービスではないか、と。学校の中にいると命令されることが当たり前のような気がしてくるけれど、使わなくて済む場面ではなるたけ命令形は避けて対等にあつかって欲しいのが人情ではないでしょうか。理想ですが。
教師はある意味世の中の例外的な特殊な職業で、塾と違って調教師としての役割もあるので、教壇に立ってみなければ正確に敬語禁止とか服装指導の徹底とか、そういった決まり事の本当の意味や価値など分かりませんが、この話を聞いたときなんとなく嫌でした。授業は生徒と一緒に作っていくもの、と言っていたけれど、教師が命令形で語りかけるというのは一方的の象徴に思えるのですが。ある程度の威厳と迫力が必要だからといって敬語を使うなというのは少々ずれている気がする。
たぶんそれがこんなに気に食わないのは根っこのところで自分に指図されたくないという思いがあるからでしょう。私は命令されるのは嫌いだ。特に体育教師。どうして笛の音一つで飛んだりはねたり都合よく思い通りに動かされなくてはいけないのか。
学校生活というのはかなり異常な状況だと思う。
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