4年前に名古屋で一度会ったっきりの人と、 連絡を取れないか、という依頼が友人から来た。
ちょっと思い当たるところからメールアドレスを割り出し、 メールをするとホンの数分で連絡が取れる。 そのスピードに僕自身が驚いた。
連絡を取った彼も驚いているようだが、 4年前に彼が作った作品が、時を経て今輝こうとしている そのチャンスを失わずに済んだのは幸運だろう。 本当に力のある人程、 こういったチャンスを逃すことは無い。
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僕は彼のことを思い出せなくは無かったが、 普段は気にとめることも無かった。 彼も、きっと同じだろう。 でもそのメールには、 僕からのメールには書かなかった僕のあだ名で呼ぶ彼がいて、 彼の中に、僕はまだ存在していたことを認識した。
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人は忘れる生き物だという。 僕も、名前すら忘れてしまった人が何人もいる。 それでも、そこに存在し共有した時間はきっと頭の隅に残っていて、 時々、それを思い出して切なくなったりする。
いつかジジイになって、それは美しくなるのだろうか。 今という時間も、同じように思い出の一つとなってしまうのが、怖い。
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