403 Forbidden

2003年12月26日(金) 今夜帰りの地下鉄で、

(いろいろ考えてタイトルを「Not Found」から「403 Forbidden」に変更しました)

夜は会社の忘年会だった。

ずっと本社から離れて仕事をしているため、同じ部署の忘年会と言っても
見たことの無い顔の人間が三分の一くらいいる。
それでも秋に退職した後輩が顔を出したりと、楽しい忘年会だった。
しっかり二次会も付き合わされて、お開きになったのが日付の変わる直前。

零時ちょうどの地下鉄が少し遅れて到着する。
つり革を掴む僕の前に男が乗り込んできた。
ドアの向こうには、彼にVサインをしたまま手を振る女性が見えた。

地下鉄が駅を離れて彼女の姿が見えなくなると、
男はおもむろに携帯を取り出して着信履歴を消し始めた。
ご丁寧に、フルネームで表示された女性のものだけ。
名前しか登録されていないもう一人の女性からの着信は、
おそらく彼の妻のものなのだろう。それだけを残して全て消した。
それが終わると今度は、やはりフルネームで発信者が表示されたメールを
別のフォルダにまとめて、ロックを掛けていた。

地上に出てすぐに、用意していたメールを送信した。
ほどなく返事があって、僕らは少し話した。

この日記を書きながら、自分の携帯の発信履歴を見直していた。
まさにその瞬間、メール着信の表示が出た。
躊躇なく過去を取り消すことも隠すことも、僕には簡単じゃない。

おやすみなさい。


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