孤高の羊。

愛を知らない羊がいた。
羊は愛を知らないが故に
誰も愛さず、誰にも愛されなかった。

それ故、羊は孤独だった。


羊は問う。
私はなんで孤独なんだろう?

それは、誰にも愛されないから。


羊は問う。
私はなんで誰からも愛されないんだろう?

それは、誰も愛さないから。


羊は問う。
私はなんで誰も愛せないのだろう?

それは、孤独だから。



汝、与え給う事なかれ。
汝、与え給う事なかれ。

右手には銀の皿。
左手には鋼の短刀。

汝、迷う事なかれ。
汝、迷う事なかれ。

右手には金貨。
左手には分銅。

汝、振り向く事なかれ。
汝、振り向く事なかれ。


羊は問う。
私はなんで・・・




かくして、今日も愛を知らない羊は
誰も愛せず、誰からも愛されず
群れを離れて孤高に生きるのであった。



↓過去日記(別名「恥さらし」ともいう(笑))もついでにどーぞ♪
2002年10月16日(水)

幾瀬の星の煌めき / やまぴぃ

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