星の降る夜。

この日記の題名。

幾瀬の星の煌めき。

気になる方もいらっしゃったかもしれません。
・・・って、そんな人はいないか。(^_^;)

まあ、今回はその題名の経緯など・・・



“東京には空がない”とつぶやいたのは『智恵子抄』の智恵子ですが、
東京の夜には星もありません。
見えたとしても数えるほどしかないでしょう。
不夜城のネオンと霞んだ大気が星の光を奪い取っているのです。


しかし、夜空には無数の星が煌めいています。
私は高校の時にそれを知りました。
いつ頃から夜空を見上げるようになったのか定かではありませんが
高校の頃は夜空を見上げるのが好きでした。
星に詳しくはありませんでしたが
そんなことも手伝って高校の天文部の発足に関わり
その第一回の合宿にも参加しました。


その時です。
夜空には無数の星があるということを知ったのは。

場所は志賀高原。
夏休みを利用しての合宿でした。

宿を出て機材を先生の車に積み込み
生徒は歩いて丘を越え
盆地状になった丘と丘の狭間に天体観測機器を設置して
手に持っていたハンドライトの明かりを落とすと
周りから人工の光が一切無くなりました。

そして、暗闇に慣れたその目で夜空を見上げると・・・
そこには無数の星、星、星・・・
そこここにちりばめられたいくつもの星が
降るように輝いていたのです。
全天が星でした。

観測は月光の影響を受けないために新月の日を選んで行ったと思います。
少しは月が出ていたかな?
残念ながら記憶はさだかではありませんが、
でも、あの時に見た星空は忘れられません。


時折見かける流れ星。


天空をものすごい早さで横切っていくスペースシャトルの反射光。


そして、視界いっぱいに拡がる降るような星空。



星、星、星、星、星、星、星、星・・・・・・・・



全てが初めての体験。
そして言葉を失うほどの圧倒的な光景。



地球もこの星々の一つに過ぎないんだな・・・
そんな感慨が浮かぶ光景です。



その時私は、天体観測の作業も忘れて
ただただ地面に寝転がり星空を見上げていた記憶があります。





あの時に見た無数の星々と
この地球上にいる無数の人々とを重ね合わせ
自分もその中の一つになれたら・・・という思いを込めてつけたのが

「幾瀬の星の煌めき」

というタイトルです。



星の煌めきは一瞬であり、そして永遠でもある。








余談ですが、この観測を行った日に
御巣鷹山へ日航機が墜ちる事故がありました。
我々の観測場所からは10km以上離れていた場所ですが
稜線の辺りのあかりが少し騒がしく思えたのは
気のせいだけではなかったような気がします。
たくさんの方々が亡くなった事故でした。
ご冥福をお祈りいたします。



↓過去日記(別名「恥さらし」ともいう(笑))もついでにどーぞ♪
2001年08月09日(木) ダイエット??
2002年08月09日(金)

幾瀬の星の煌めき / やまぴぃ

My追加