あお日記

2002年11月20日(水) 建設業


 入院してから1年ほどたった五月の後半頃だろうか、父の仕事の手伝いで地元の病院の現場へアルバイトに行った。正に猫の手も借りたい時期だったか、父の仕事は世にいうバブル景気の真っ只中で順調そのものであった。実はそんな昇り調子も統計的に降下し始めていた時期なのだが、それに気付いたのはそれから6,7年後のことだろう。

 今思うと、受験もしないで毎日家でボケボケしている私を見かねた上での父の誘いだったのかもしれない。気がつけばプー太郎生活を1年もしており、そんな毎日に我ながら多少の危機感を感じたのだろうか。6月に入ってから自分で父に切り出して仕事を手伝うことになった。

 ただこの時の私の感覚からすると多分に転職を視野に入れた場当たり的な選択だった様に思う。きっかけはどうあれ今もその仕事をやっているのだから面白い。そんなわけで仕事に対する姿勢はすこぶるいい加減だったといっていい。性格的に仕事そのものをおろそかにはできなかったが、その分「対人間」のほうがいい加減になった。父の仕事は人間関係を父に任せられるので楽である反面、私をさらに閉じこもりがちにさせる環境でもあった。その様は友人たちも知らないもう一つの私の顔である。それを口にするのは今でも苦痛を伴うものだ。でもまあ事実なのでしょうがないか(笑)。

 こうして私はとりあえず毎日を無為に過ごす日々に終止符を打った。ただその後の日々が果たして建設的だったかどうかは疑わしいが。



 < 過去  INDEX  未来 >


あお [MAIL]

My追加