高校に入学してから運動といえるのはせいぜい自転車通学だけで、1年の時は久々のマラソンで脇ッ腹が痛くて運動不足を思い知ったものでした。なので2年の時は3学期の体育の授業に合せて何回か体慣らしに夜近所を走りました。思えば運動に対してコンプレックスのあった自分がはじめて人より上になれたのが持久走であり、それを知った小学6年生の頃もクラスで4人だけだった駅伝の選手になれたことが嬉しかった。それからたまに夜走る習慣が身に付いていきました。 余談ですがそのころクラスの女子と文通していて、駅伝の前の日にもらった手紙に「お願い」としてこう書いてありました。
1 駅伝大会で優勝すること 2 好き嫌いをなくすこと
...なんか成長してないな、自分(笑)。
さて、高校の駅伝は隣の駅前にある旧米軍の跡地で今は公園として解放されている場所で毎年行われます。自分なりに準備万端だった2年の駅伝の前日、私は下校途中にその公園へ行きました。
下見です。前日にそこを走るわけにも行かないので自転車を押しながら禿げ上がった桜並木の間を縫うようにはしる周回コースを徒歩で歩きました。そして決めた場所、とある米軍住宅の跡地前。そこが私にとって「これくらいの距離ならゴールまで全速力を出しても持続する」その地点。そこに決めました。
当時、色々なものに対して極めて冷めた見方しか出来ない私自身をここまで熱く動かしたものは何だったのか?
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