道化者の憂鬱...紫(ユカリ)

 

 

首輪 - 2002年09月09日(月)

彼とまたSMをするようになってから、首輪をつけている。
私はエナメルの黒い首輪がとてもお気に入りだったけれど
柚子には、この色の方が似合うと思ってたんだ。と言いながら
彼は私に赤い皮の首輪をかけた。
私が嫌がって外さないようにと、小さな鍵までつけている。
最初の頃は、厚い皮が肌に馴染まなくて擦れたりすると
本当に痛かったのだけれども、最近はよく馴染んできた。

一緒に眠る時は、裸で首輪をつけて眠る。
彼が言い出した訳でもないけれど、そういうコトになっている。
初めは慣れなくて、首がゴロゴロして嫌だったけれど、
最近は、すっかり慣れてしまった。
胸に顔を乗せて眠る。
時折、彼がアタマを撫でてくれたり、口元に指を這わせて
指をしゃぶらせたりする。
そんなコトを繰り返しながら、私達は眠りに落ちる。

翌朝、壁際で丸まって眠っている私を彼が背後から抱きすくめる。
「おはよう。」
私の脇から胸に手を入れて抱き寄せる。
そのまま背中を彼に預けたまま、まどろんでいる。
裸の胸に優しく手を回され、カラダに緊張が走ってしまう。
そういうコトを、絶対に見逃さない彼はおもむろに首輪を掴んで
キスをする。
彼の触りたい所を隠したり、抵抗したりすれば容赦なく叱られる。

「何度、言わせれば気が済むの?」

恥ずかしくて仕方がないのに私はその声に従ってしまう。
首輪をすると、言葉を忘れてしまう。
半開きのクチビルからだらしなく涎を垂らし、腰を振って
おねだりをする私はとても動物なんだなぁと思う。

そんなコトをしていたから、彼は今朝も会社を遅刻した。


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