ナレソメ - 2002年06月02日(日) 脈絡の無い文章。 アタシの文章。 テーブルの上には、ライターがいっぱい。 ホテルのライターがいっぱい。 カコの勲章だ。 まだ、寒かった頃ココに座ってメール見ながら 煙草を吸ってメイクしてた。 今日、聞いてる音楽を聞きながら。 ドロドロした音楽。 あの時のアタシの気分は最高にドロドロしていた。 それでも、今日ヒマにならないように。 お茶引きませんように。 売れますように。 そう、願いながら念入りにメークしてた。 新人の若くて可愛いコに負けないように・・・。 重い足取りで出勤。 店のコは表面上はイイヒトです。 深く関わらないから良く知らないだけ。 五月蠅いワイドショー うるさい電話のベル ウルサイ事務所のインターホン 売れますようにと願って来たクセに 「御指名です。○○の301です。 OLとストッキングで全身御奉仕で・・・。」 こう言われて、ショックをうける。 事務所を出てホテルに向かう。 アタシの黒くて大きいバッグは、イヤな音がする。 グレーの空は、アタシと同じでドンヨリしている。 シカタナイ シカタナイ シカタナイ と自分に言い聞かせて。 途中、呼び込みのおっさんと目が合う。 反射的に伏せる。 シカタナイ シカタナイ シカタナイ ドアをノック。 適当に挨拶して電話を借りる。 ドウデモイイオトコ ドウデモイイサギョウ カッテにヤッテ カッテにイッテ タイマーにしか目がいかない。 早く、帰ってこいと電話をクダサイ。 ハヤク ハヤク ココから連れだして。 電話が鳴る。 名残惜しそうな客を後目に ヨロコブ。 そして ナエル。 「次のお客様が、ホテルに向かわれていますので 待機しててください。」 バラバラに散乱している衣服は アタシそのもの。 つなぎ合わせて、なんとか取り繕う。 そしてホテルにまた向かう。 そんな事の繰り返し。 事務所に帰ってきて、精算して貰う。 セイシまみれの万券は、アタシに何を与えてくれたのだろう。 数枚の日もあれば、数十枚の日もあった。 ソレをバッグにしまって、終電に乗る。 帰りの目黒通りを歩きながら、 東京の狭い空を見上げて ハヤクココカラツレダシテ 数十枚の万券を握りしめ コレデイインダ 出口の無い夜をずっと歩いていた。 出口は自分の中にしか無かった。 そんなことは知っているのに ずっと知らないフリをして歩いていた。 くわえ煙草でドアを開けてくれた。 胸元のはだけた白いワイシャツ、 スラックスに裸足でスリッパ。 「初めまして、こんにちは。」 こんばんわ。 「あ、あ、そうですよね、電話借ります。」 何か飲みますか? ビールでいいですか? 「はい。何でもいいです・・・。」 緊張した。 今までの客と空気があまりにも違う。 油断は禁物。 暫く、飲んで話していた。 何も様子は変わらない。 こんなラッキーなコトは無いとほくそ笑む。 そうやって、何時間も過ごした。 話す内容は、仕事の話し。 進むアルコール 進む煙草 立ちこめるガラムの香り。 不意に両手首を掴まれ内股に爪をたてる。 よがって泣いた。 あんまりにも気持ち良かった。 うっすらと血が滲む。 そんなモノどうでも良かった。 そんなことが、何日も続いた。 電話番号も教わった。 いたたまれなかった。 時間買いであることに、反吐が出そうだった。 ただ、私は自分に自信が無かった。 背も高くて、顔も良くて、仕事もバリバリこなす アノヒトに、外で会ってもらえるんだろうか。 でも、カネでアノヒトから買われるのは、イヤだったから 辞めた。 そして、電話した。 数回、食事した。 音信不通 やっぱり、そうだよね。 私、ダメダメだし、思った通りだな。 って苦笑いした。 傷つくのが怖かっただけ。 数回、アノヒトの夢を見た。 立て続けに・・・。 アルコールの勢いを借りて明け方電話した。 何を話したか覚えていない。 クダラナイハナシを吹き込んだ。 とても明るく。 まだ、私を覚えていて会いたかったら電話して。 そう、思っていたけど言えなかった。 数日後、電話がかかってきた。 どうしていいのか、わからなかったけど 嬉しかった。 少しづつ、大丈夫なんだ。 そう、思いたい。 ようやく、客と従業員から解放された。 少しづつ、感情出していってもイイですか? -
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