ちょっとしたメモとか。

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2009年03月11日(水) スイッチを押すとき。

山田悠介さんの小説
『スイッチを押すとき』。

仕事の行き帰りやお風呂やトイレ(笑)や
細かく刻んでやっと読み終わりました。


中学で、学校指定の小説を各自注文する用紙を貰った時
選んだ2冊はH・G・ウェルズの『タイムマシーン』と
やなぎやけいこさんの『はるかなる黄金帝国』。
インカ帝国の歴史がダイスキな水月は恐らくここで形成され
難しい話が苦手で小説から遠のいた水月も恐らくここで出来上がり。

それ以来、どんなに人から薦められても
気になって自分から買っても
小説だけは読み切れないというトラウマがありました。
でも時間の経過と共に苦手意識も変わっていって
友人の書くものは読めるようになったりしていました。

それが。

本屋さんで普段避けるようにして通る小説ゾーンで
目に飛び込んできて思わず立ち止まった
山田悠介さんの『リアル鬼ごっこ』
何かに取り付かれたように読み進めて
内容を理解出来た自分と小説を読み切る楽しさを得ました。

ちょっと刑事モノも読んでみたいと思って手にとった
横山秀夫さんという方の書かれた『第三の時効』。

分厚いのに気になってしょうがなくて挑戦した
高嶋哲夫さんの『M8』

タイトルで内容が気になって仕方なくて手に取った
今回の『スイッチを押すとき』。

実質、空いた時間にしか読んでないので
この4冊読むのだけに2年くらいかかってるのですが
読み終えた時の感動がひとしおで。

正直、文章力とかそんなのは全く解りません。
比較的日常的な文章で読みやすいものとか
巧妙に時間の流れや情景を想像させてくれるしかけが一杯あるものとか
そういうの感じながらただただ読んでいるだけです。
イラストも何もないのに頭の中にちゃんと登場人物が浮かんでいることや
見たわけでもないのに景色を想像させてくれることが楽しくて。

文字しか読んでいない、音楽もないのに
頭の中に浮んでくる情景で涙が出る。
一つ一つの言葉が本当に重い。

映画好きな私は
原作を知るのはいつも後からだけれど
先に読んで後から映像を見る楽しさを経験してみたくなった。


想像から創造して
作品にしてみたら楽しいかもしれない。
いつか。





水月陵