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目の前にあると
それがどんなに大切かってことを
知らない間に忘れてしまう

目の前にないと
それの何処が嫌だったかってことを
知らない間に忘れてしまう

時間が経つと
人間はすぐ忘れてしまう
苦しみや辛さは
何時の間にかどっかにいってしまう

でも消えて無くなったわけじゃない
どっか隅っこにあって
心が震えたらすぐ蓋は開いてしまう
同じ痛みを負いたくないから
怖くてあけられなくて封をしてる

でもそれじゃ何も変わらない
前へ歩いていくための一歩を
どこかで踏み出せるように
それが何時出来るかは
誰にも分からないけど…

水月陵