疲弊して磨耗した想いはもう2度と戻ることはないのだろうか。責任の一端は自身にあると、自覚しているから、過ちを認めてしまったら、敗北を認めるようで。どうしても比較してしまう。きっとあなたなら、と。そうやって比較しても。それは現実ではないから。流れる涙は、ただただ悲しくて。震える指先は、ただただ心細くて。鳴らない携帯をその手の代わりに握り締め、その唇の代わりにくちづける。