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| 2003年09月09日(火) 適応するということ。 |
| 上司に呼ばれた。今日は膝の裏が痒くて上司が話してる間もずっと膝の裏を掻いていた。 「ヨシミ君。ちょっと小耳にはさんだのだが、キミは新人課と7課にいたころは驚く程の契約数を叩いていたそうじゃないか。1日5件とか8件とか。正社員でも出せないような数を毎日のように出していたって聞いたぞ。いや、最近の成績が悪いと言っているわけじゃない。毎日2件3件取れるってことはたいしたもんだと思う。しかしキミには皆期待してるんだよ。周囲に合わせることなんてしなくていい。この営業1課でもかつての雄姿を見せて欲しいんだ」 僕は「はぁ」とか「毎日全力で頑張ってます」とか適当に相槌を打っていたけど、この会社との契約も今月まで。今更ながらエリート営業マン揃いの営業1課に配属されても、あと1ヶ月。僕はもう毎日毎日お客様に頭を下げて好い加減なことを言っておだてて持ち上げて落とすっていう一連の作業に、飽きた。僕はもう一日でも早く白衣を着た仕事に戻りたくなっている。傷の処置をして、注射をして、熱を計る仕事に戻りたい。 実は今の仕事に飽きたのではなく、僕の意識の大半を占めているのは、恐怖感。毎日毎日結果を出さなければいけないという重圧感。今はそれなりに結果は出しているけど、出せなくなる日が怖い。怖いから毎日毎日ガムシャラに頑張る。3件取った次の日は4件、その次は5件。5件取れるんだから頑張れば8件取れる。8件取ったら10件も目の前だ。と、それが目の前になったとき、僕は後ろを振り向いた。皆、自分のペースを保って営業をしている。自分を守る術を知っている。毎日1件取って家に帰って風呂に入る。目が覚めて電車に乗ってタイムカード押して契約1件取って煙草を吸っている。皆、自分を守っている。僕は自分が傷付かないように仕事をする方法を、言い方はおかしいかもしれないけど、間違ってしまった。 |
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