a hermitage

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2005年05月25日(水) 水系はカンベンして欲しいのだ。。。


夢に
うなされた。


引っ越して
なんだか
おしゃれな
水色のサイディングの家に住んでた。

あぁ
この家は
ずぅっと昔
中古物件を物色してた頃見に行った家だ。

場所も良かったし
外見が
すっごく気に入ったけど
中古物件は融資が厳しいから
手持ちが無いと難しい

叶わなかった家だぁ。



そんなことはいいんだけど。


その家に
チビタと
二人で
引っ越してきた。

ステキなフローリングだった。

ごろんと寝転んで
思い切り伸びをする。

う〜・・ん 気持ちいい!

けど
この音は ナニ?


なんだかわからないけど
不思議な
不快な音に包まれる。
そして
すごく
底冷えがする。

見ると
部屋の隅のフローリングが
一部分
はがれている。

そして
そこには
並々と
水が。。。

なんで?
なんで?



その家は
水の上に建っていた。

外を見ると
一面の水面。

夜の海。
どす黒い
夜の海。
その中に
ぽつんと建っていた。

フローリングの裂け目からのぞく水面は
同じように
黒く
たぷんたぷんと
音を立てて
揺れていた。


遠くに
ホントの家が見える。

早く
ここから逃げなくちゃ!
あそこに
帰らなくちゃ!
私の家は あっちなの!


けれど
「家」は
どんどん
どんどん
遠ざかって
次第に 小さくなって
見えなくなった。

そして
裂け目で揺れてた水面は
ひと揺れずつ
床の上へと
広がって来た。。。。




ダンナ
ゴメンナサイ。

この家を
あなたから奪ったのは
私です。

あなたが
命がけで守ったのに

あなたでなく
私が住んでいます。

あなたは
もう 二度と
この家に帰ってこられないのに
私は
この家で
ぬくぬくと暮らしています。

そして
生命保険と
遺族年金をもらって
不自由なく暮らしています。

ゴメンナサイ

ゴメンナサイ


「それでいいんだってば。
 そうしろって オレが言ったんだから」

あなたは
きっと
そう言ってくれるだろう。

けれど
なにも知らないあなたのお姉さんは
そうは思わない。

お姉さんは
なにも知らないくせに。

それまでのことも

あの時のことも

あれからのことも

今のことも

なにも知らないくせに。

それじゃぁ
あの時
あんたが助けてくれれば良かったのに。

せめて
優しい素振りでもしてくれれば良かったのに。

まるで
私だけが悪いみたいに。
そんなに
明らかに
私が悪いと見えてたのなら
なにか
手を差し伸べてあげれば良かったじゃない。
しなかったくせに。


お義姉さん、
お義父さん、

ダンナは
私の身内にあてては
「迷惑かけるけど
 あとをよろしく」
と 残したけれど

あなた達への言葉は
何も残しませんでしたよ。



いえ、
残しましたね、


「オレにも
 実家が欲しかった。。。」

と。













伊織 |BBS