麻綴り
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今日はハープのレッスン日。 私は、去年の12月からアイリッシュハープを習っている。膝にのせて弾く、22弦の小型のハープだ。 子供の頃から、ハープは憧れの楽器だった。お菓子の空き箱に輪ゴムを張ってハープもどきを作ったり、ストーブの前面についている金網(というか、柵状のもの)をハープに見立てて掻き鳴らしたりしていた覚えがある。 だんだん大きくなっても、その憧れが消えることはなかった。中学に上がる頃、ファンタジー文学にのめり込みだすと、そういったお話に登場する吟遊詩人への憧れともあいまって、ハープへの思いはいっそう深く私の中に根付いていった。 といっても、自分が実際にハープを習うようになるとは、思ってもみなかった。だいたい、吟遊詩人が持ち歩くような小型のハープが、今でも手に入るなんて知らなかったし。私がやりたいのは、あくまでもそういう小さなハープで、間違ってもグランドハープのような楽器ではなかったから――それが日本でも手に入り、レッスンを受けることが可能だなんて、考えたこともなかった。 いろいろと伏線はあるのだけれど、結果としては、インターネットのおかげで、楽器とレッスンのことを知り、こうして長年の夢がかなって、ハーパー(クラシックのハープ弾きはハーピスト、トラッドのハープ弾きはハーパーという)への道を歩みだすことができたというわけ。
11月に注文したハープが入荷するまで、2カ月近く待つことになった。その間は、電気ストーブのカバーをはずして(ちょうど、金属の柵が22本だったので)運指の練習をしたりしていた。 やっと自分の楽器が手に入ったときには、もう嬉しくて嬉しくて、しばらくの間、あいている時間はすべてハープに費やしたほど。 いつも、F1のオフシーズンは、半ば燃え尽きたようになって「あ〜、つまんない。早くシーズンが始まらないかなぁ」などとぼやいているのだが、今年のオフはハープに捧げた感じ。おかげで退屈はしなかった。 最近は、ようやく落ち着いてきて、練習も四六時中という感じではなくなったけれど、それでもフリー走行であんまりマシンが走っていないときなどは、ついハープを弾きながらテレビを見てしまったりする。ミヒャが走り出すと、さすがに弾きやめるけれど……。
前置きが長くなったが、今日はそのレッスン日。月に2回、都内までレッスンに通っている。娘は同居のおじいちゃんとおばあちゃんにお願いして。
……うーん。自宅では完璧に弾けていたはずの曲が、先生の前で弾いたらボロボロ。何回か繰り返しているうちに、少しずつマトモになってきたけれど……。人前で弾くって、難しいなぁ。 結局、その曲(All Through the Night)は、いちおう合格になった。あー、汗かいた……。
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