文字姫
old day    days list    new day

うそ。→→→2006年07月26日(水)
彼が出張から帰って来た日。

家に着いただろう時間に彼に電話したら出なかった。

よく電話シカトされるんだけどね。

運転中や友達といるときとか。

悔しくて、「変な人いる!怖い助けて!」みたいなメールした。

あたしよく遭うんだ。
夜に。変質者とかナンパとか。

そしたらすぐ電話かかってきた。

「どこいんのよ!」

「そこいろ!今行くから!」

って。

びっくりした。

メール返ってくればいいって思ってたし、だから返さざるを得ない内容送りたくて、嘘ついただけだったから、いらないって言ったけど、「いいからそこいろや!」って怒鳴られた。

それから1分しないくらいで彼は来た。

確かにたまたま彼の家の近くにいたけど、こんなに早かったのは本当に初めてだった。

来てからも彼は、「そいつ殴ってやりたい」とか、本当に遭ってたとしたらあたしの気持ちも考えずに、頭弱いことばっかり言ってた。

いつもみたいに。

この人はあたしがレイプされて、その事実を忘れたくて苦しんでるときでも、平気で一部始終を聞き出すんだろうなって思った。

ひいたけど、疲れてるしイライラしてるのに嘘ついて拍車かけたあたしは、ひける立場にいないってことくらいわかってた。

仕事うまくいかなくて、しかも出張中の長時間の運転とで、彼は相当イライラしてた。

あたしそれ理解してたの。

だから無理に会いたいとか言わなかったの。

なのにあたし結局自分のことしか考えてないんだなって、実感した。

疲れてるのわかってる。

邪魔しないから、しっかり休ませるから、傍にいたいって。

それはあたしの勝手なんだ。

それに結局、あたしは彼を信じられてない。


「なんでこんな時間に外にいんのよ」

「頼むから心配させんなよ」

って、彼は疲れてた。

「ごめんね」ってしか言えなかった。

すぐに来てくれたことは嬉しかった。

会えたのもやっぱり嬉しかった。

っていう、これもあたしの勝手。

ついちゃいけない嘘だった。

その後はあたしの家の近くで車停めて喋ってた。

「同棲したいなぁ…」

「卒業したら同棲できる?」

って言われた。

嬉しかった。

きっと同棲しないことも、同棲してうまくいかないことも、しない方がいいこともわかってたけど、嬉しかった。

嘘ついて、

心配させて、

疲れてる彼に、

来てもらって、

会って、

喋って、

幸せだなぁって思う。


これが幸せなの?

そんな幸せ、いいと思ってるの?


あたしの嘘で作った時間。

あたしの嘘で作った幸せ。

よくそんなものを喜べるな。

歪んでる。


傍にいて、

一緒にいて、

目に見えて、

彼がここにいる、

何をしてるか把握できる、

一緒にいる、

っていうだけで、

安心できたんだ。


彼に会った日と、その次の日くらいまであまり不安にならないのも、

出張中や会えない時異常に不安になるのも、

こういうことだったんだって気付いた。


目に見えてないと不安。

傍にいないと不安。

それは愛してるからじゃなくて、

信じられないから。


不安定すぎるよ。


それでも、彼に依存するの?


恋が終わるのは、「先を感じられなくなったら」って、誰かが言ってた。

そんなもの、とっくの昔に捨てちゃったよ。

初めから、わかってたよ。

ただ、恋は、盲目だから。


彼の悪いところ、

あたしの悪いところ、

本当のこと、

未来、

愛、

向き合うべきこと、

思い合うべきこと、

うそ。

全てに目を瞑っていく。



「これが幸せだ」って、言うなら、

あたしは、ずっと幸せになんてなれないね。




mail    小姫    bbs

My追加
Design by shie*DeliEro
thanks for Photo→Cinnamon