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高校時代
生活指導部の先生に 『田村、お前は人は良いんだけどな〜』 隣にいた先生がすかさず 『勉強しね〜よな〜』
数学の模擬テストで8点をとった時 担任の先生に 『全国で下から9番目』と言われた。
嬉しかった。
俺はずっとずっと、 そんな言葉が褒め言葉だった。
よく、テストが近くなると『全然勉強してね〜よ』 と言って いい点をとる奴がいたが、
俺は本当にしなかった。 良い点とった奴に『オメ〜してね〜って言ったじゃん』と 思ったが、悲しい奴だな〜、可哀想にと思う方が強かった。
そのかわり、俺は勉強しているときは 『バリバリしてるぜ!』 と言って、100点とった。
何が言いて〜かと言うと 高校時代でもそうだったんだから 大人の社会は物凄い 騙し合い、足の引っ張り合い、 駆け引きが見えないところで 空気よりも充満している 無表情で充満している出来事が
繰り広げられていて あったりまえだ、それが普通だ なんてなってしまているならば なおさら、 俺にとって
あの学園祭の最終日の 生活指導部の先生の 『田村、お前は人はいいんだけどな〜』 『勉強しね〜よな〜』 『そのパワーを少しは勉強に向けられないか?』 『音楽ばっかやってないで』
の言葉が 今になって かなり俺は、あの場面が好きだった事を 思い出す。
そんな自分であり続けたいわけじゃなく
俺はそんな奴である事を 大事に大事に微笑んでいるところがある。
逃げ道なんか 無さそうな大人の社会で 一番の防御は前を向いて一歩でも半歩でも 進んでいく事ならば
どんなに打ちのめされても良い どんなにつまらなくても良い どんなに情けなくても良い どんなに頑張れない時があっても良い
どんなことがあっても 大切な友を、大切な人を 大切にしていきたい。
そして、 無口のままでも、会話出来なくなったら さよならするまでさ。
並んでいくまでさ。 離れていくまでさ。
HIGH SCHOOL
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