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METAL MOON


ブランキージェットシティーの
「METAL MOON」を久しぶりに聞いた。

あの時感じた、震えを
はるかに上回る
凄さを感じた。

壊れている時に
絞り出る言葉の
凄さを感じた。

きっと、
本当に天から降りてきた
言葉なんだろう。

はじめに
ベンジーの体の中に言葉があって
でも、それはまだ出てこなくて
先にギターの音になり
達也のドラム、照るチャンのベース
が絡み、うねり
ベンジーの体の中に眠っていた言葉が
先に音になって現れた。

凄い世界が空気となった。

そして、その世界の中で
ベンジーの頭に
天から言葉が降りてきて
化けたんだ。
言葉に。
そして
音楽に。


あのアルバムは
もがいている
真っ只中に出来た
最高に切れた
芸術家のアルバムだと思う。

彼らの言う
「かっこいい」とは、
「かっこいい音楽をやりたい」
の「かっこいい」とは
180度違う。

ただ、実際かっこいい音楽だから
聞いている人たちの多くは
「かっこいい」を勘違いするんじゃなかろうか。

俺自身
「かっこいい」が何たるか、わからんし
「かっこ良さ」を求めてはいないが、
「溶けちまいたい」とよく思う。

彼らは切れている。
美しく切れている。

「かっこいい」は
人が決める、もしくは思うことであって

彼らのかっこ良さは
きっと
「美」
なんだろう。

きっと
「透明」
なんだろう。

きっと
野性的な鋭さなんだろう。

きっと
「かっこいい」という言葉
なんて必要ないんだろう。


2003年03月27日(木)

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