|
ってなわけで 24歳の時、社会にでたわけだ。
28歳なってスーツに腕を通すわけだ。
見事に打ち砕かれたわけだ。
10代、20代前半で 全く違う経験をして来た人たちが、うようよいるわけだ。
「音楽で食ってくの?」 「生きるためです。」 「生きる為なら金がいるでしょー」 「・・・・」 「じゃー趣味なんだ」 「そういう問題じゃ無く、生きてく為です」 「じゃー金がいるでしょうー」 「・・・・」 「じゃー俺がゴルフやる気持ちと同じ?」 「全く違うと思うんですけど」 「じゃーなんで、まだ音楽やってんの?」 「生きていたいからです」 「じゃー君にとってこの仕事って何?」 「何だ坂、こんな坂です。」 「じゃー君にとって音楽はもう趣味じゃないんだ」 「当たり前です。趣味って何ですか?」 「音楽が趣味じゃないんなら、じゃー音楽で食っていかないと」 「・・・」 「食えるのか?」 「・・・」 「食えないんなら、趣味だろ?」 「・・・・」
何も言えなかったわけだ。 いや正直、言う気力も失せ、言う必要が全くない事に気付いたわけだ。
わかり合えないわけだ。
一般人も表現者も何にも変わらず同じ人間だと思っていたわけだが、
どうやら、違う生き物なのかもしれないわけだ。
そんで、俺はその中で、おとなしく身をひそめ、戸惑いながら 線を始めて引いたわけだ。
しばらく、ここではおとなしくして候。
|