2003年12月10日(水)
ホームパーティー − どびー



先日、自宅でささやかなホームパーティーを開き、インド人の友人を招待した。

通常、インド人のお宅にパーティー(ディナー)で呼ばれると、
早くて午後8時ごろから飲み物から始まり、しばらくしてスナックや前菜がでる。
このスナック、何度も何度も繰り返し回ってきて時間が経つにつれボディーブローのようにじわじわ胃に来る。
この飲んでる時間がまたかなり長い。その間、会話をじっくりしっとり楽しむ。
ここまでで、下手をすると胃にすっかりスペースがなくなり、ひょっとして今まで出てきたのがメインで、これでパーティーお開き?なんて錯覚してしまうくらいだ。
メインのディナーが出る頃(日付が変わっていることは良くある)には、満腹で食べられなくなることになる。
仕舞いにデザートなんかが出た時には(間違いなくでる)、笑顔が引きつる(汗)

すきっ腹に、長時間のお酒とオイリースナックでグロッキーしそうな状態に耐えながら、「人思いにズバっとやってくれ〜!!!」とわけもわからないことを叫びそうになる。

散々、ひっぱった挙句に食事とデザートが終わると、あっけなく皆が帰り出す。
(前置きが長いのは、普段の会話だけじゃなかったのか...)

どうやら、彼らにとって食事の前の会話がパーティーのメインで、食事はパーティーのお開きを示す暗黙のサインのように感じる。

先日はランチに招待されたが、食事が終わって外を見たら日が落ちかけてた時は、なぜか刹那さが込み上げてきた。

ということで(?)この日記の前置きも長くなっていることに気付いたのでそろそろ本題に...

我が家のホームパーティーは、そんなインドの文化(?)に反して、一貫して早い段階での食事の提供に挑戦している。
但し、誤解を招くことのないよう食事を出す時に「食事が終わってもお開きじゃないからね」と予め言っておくことにしている。

幸い日本人の家のパーティーだから大目に見てくれているのか、みんなそれはそれで楽しんでくれるのだが、やっぱりリズムが狂うのか、口にあわないのか、フォークが進まないこともある。というか、口にあうあわないにかかわらず、基本的にパーティーで大食いする人をあまり見かけないような気もする。(やはり、飽くまで会話を楽しむのか...)

また、インドの友人を招いてよくあることが、「ホームツアー」である。
自宅のリビング以外の寝室、バスルーム、キッチンなどを見せて回る習慣があり、必ずと言ってよいほどツアーを催促される。もちろん招待された場合もホストがツアーをしてくれる。
たまに冷蔵庫の中まで覗かれるのには躊躇する。(汗)

食事で、日本食まがいのものを出すと「こんなにヘルシーだったら、日本人は太らないわけだよ。ハッハッハ」なんてよく言われるが...食事内容もそうだけど、そのライフスタイルなんとかした方が...といつも思う。
と言いつつも、彼らとの会話はやっぱり楽しくて、招待されればついつい出向いてしまい、彼らのパーティーのリズムに付き合い続けたツケが何年か後に回ってくるのでは?という不安はインドにいる限り付きまといそうだ。

しかし、インド人のホスピタリティーはある意味凄い。はっきり言って学ぶべきことが多い。
が...あの温かくもてなしながらもソフトかつ強引に飲ませ食べさせる戦術にまんまとはまり、飲まされ食べさせられることがなんだか悔しい。
彼らを招待する時は、いつも「今回こそは...」と心に秘めながらもてなすが...やはり、彼らの方が一枚上手で、楽しいながらもどこかに悔しい思いを残したまま、パーティーは幕を閉じる。



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