ほり日和  
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2002年05月27日(月) 追悼。

主演を演じる役者さんを引き立て、その存在感を圧倒的な
ものとし、尚且つ少ない自分の出番にも関わらず、自分の
存在感も観る側に残せる名脇役を演じられる役者さんが、
今の日本に一体どれほどいるだろうか?

今や、人気絶頂の脚本家として「ラヂオの時間」「みんな
の家」「警部補・古畑任三郎」等を手掛けた三谷幸喜氏。
その三谷氏が率いた「劇団東京サンシャインボーイズ」の
旗揚げメンバーで近年は人気作「ショムニ」に出演してい
た、俳優・伊藤俊人さんが急性くも膜下出血で亡くなられた。
40歳という若さだった。

名前は知らなくても顔を見れば、わかる人もいるかも知れな
いが、演劇に関わってる人は大抵知っているはずだ。
僕はサンシャインボーイズが活動休止してから演劇を始めた
ので、作品に登場している伊藤氏を知らないが、初めて観た
のは「踊る大捜査線」の第2話で爆弾犯人を演じていた伊藤
さんだった。
その後「ショムニ」の再放送や過去の舞台でその存在感に
魅了された。

僕はどちらかと言うと、作品で主演する人よりも脇役の方に
目が引かれる。当然上手い人だ。近藤芳正さんや小林聡美さ
ん、西村雅彦さん、古田新太さんなど、近年、演劇界から
テレビに登場し、脇役とは言えその存在感は絶対的に演劇で
培われた賜物だと思っている。得てしてそう言う方々の演技
は見てて本当に勉強になるし、作品に引き込んでいく浸透力
をもっている。伊藤さんもその名うての役者さんだ。

今朝方、弟にその話を聞いたときは正直、驚きより事実かど
うかを疑った。しかし本当だった。ウチの劇団員の一部も
号泣していた。

伊藤さんのご冥福を心よりお祈りしたい。


ほりさとし |MAILHomePage

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