「歌いたい曲」「聴きたい曲」 - 2007年01月22日(月) ●近未来型テクノ・アイドル、Perfumeの新曲 「Twinkle Snow Powdery Snow」のPVが無料公開中。 http://streaming.yahoo.co.jp/c/t/00164/v00747/v0074700000000334756/ PV制作は「電車男(のオープニング)」等で知られる、 GONZO(元ガイナックスの人々)。 PVの予算が上がってるのはいい傾向だ! ●先日聞いた話なんですけど、 最近、カラオケの売り上げが急激に落ちてるらしいんですよ…。 その理由のひとつが「歌いにくい曲が流行しているから」 らしいんですよね。 確かにR&B系とか音域広すぎて歌うの相当つらいもんね。 それじゃカラオケ行かなくなるよなぁ。 それとともに、i tunseの登場あたりからだと思うんですけど、 人々の音楽への関心が「歌いたい曲」から「聴きたい曲」へと 移行しているような気がするんです、なんとなく。 確かに聴きたい曲と歌いたい曲は微妙に違ったりしません? オレは完全にそれ派なんですよね。 ●というのも実は先日、カラオケでPerfumeの曲歌ったんですけど、 あまり気持ちよくなかったんですよ。 彼女達の歌メロって、スタッカート的にブツ切りにされていたり、 持続音で歌う(しかもビブラートさせない。これは難しい)っていう、 機械的なものが多かったことを今さらながら実感しまして。 逆に言えばPerfumeという歌い手は、 それをこなせているんだというのがわかって、すげえ関心、 よりワンフーになったわけよ。 アレ? 話が脱線したわ(笑)。 ま、ようはPerfumeの曲は歌うよりも聴いてるほうが気持ちがいい、 ということなんですよね。 あくまでリスニング用なんですよ。カラオケ用じゃないわけです。たぶん。 思えば中田ヤスタカ氏のプロデュース作って全部そうだよね。たぶん。 ●だからと言ってカラオケ全盛期の小室サウンドがカラオケ向きだったかというと、 そんなことはなくて、非常に難しいわけですよ。 あの時代はあの曲を歌うためにみんなががんばっていたわけですけど、 今の音楽ユーザーは、がんばって声を出すのが面倒くさいのかもしれないなぁ。 いわゆるロハス的な感じ?(笑) 声張り上げて歌うくらいなら聴いていたほうがラクだー、みたいな? ●そう考えると、小室サウンドの後に登場した、 つんく♂の一連の仕事は、誰でも歌える曲を取り戻す、 という作業だったのかもしれません。 オレ、今もつんく♂の仕事は好きで、 最近だとTheポッシボーのデビュー作とか覚えやすくていい曲なんですよ。 しかしながら、その良さは今の世間様に伝わっているとは言いがたいわけで…。 ●つまりそれは、時代の要請が「歌いたい曲」から「聴きたい曲」に 移行しているからなのではないのか、となんとなく思ったわけです。 ほんとになんとなく、なんですけどね。 特にHIPHOP、テクノ以降、そういう感覚が強まっている気が。 メロディよりも音そのものに反応する機会が増えたような気がするんですよ。 ●だからといって音響派の権化となってしまった、 コーネリアスには今のところ付いていけてないわけですけど…。 人々の希望で「歌いたい曲」がなくなっているのではなく、 クリエイター側が音方面に注目している、 という事情もありそうな気がする…。 やっぱり“メロディ限界説”は本当なんでしょーか…。 ●それとは違う話なんですけど、 今月号の『BURRN!』誌を読んでたら、 ロブハルフォード(ジューダスプリースト)が 自身の音源のダウンロード販売を開始を予告してるわけ。 おまけに「CD(=パッケージ産業)に未来なし」的な発言をしててビックリ。 ここまで言うほどパッケージ産業やばいの? ダウンロードに移行してるの? 時は流れてるんだなぁ… というのをヒシヒシと感じた次第であります。 もしも今後、ネットでアーティストの直販ルートが開ける ようになったら、つーかプリンスとか実際やってる人も多いわけで、 これが主流になるとしたらすごいことになるだろうなぁ。 それでもパッケージ産業は絶対に死なないと思うけどねー。 少なくともオレが死ぬまでは! ...
|
|