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2007年01月05日(金)
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年賀状 |
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新年明けました。今年もよろしくお願いします。
今日から仕事始めな気がしたので(年末にいつから営業が聞き忘れた)、10時からPCを立ち上げてみてはいるんだけど。 ディスプレイが目の錯覚か?と思えるほどのスローな感じで明るくなったり暗くなったりしとります。 まるでイルミネーションライトのような器用さを会得した模様。
さて。 昨年、祖母が亡くなったので喪中な訳だけど。 お知らせしなかったので元旦からポストに到着しておりました。 いつもくれる子、数名からは来てなかったけど、それは喪中だと知らせた子なので気にもしませんでした。
2日の14時頃。 横になってDVD観賞をしていたところ、遠くでピンポンが聞こえました。 私の部屋は2階で扉を閉めてしまうとインターホンの音が聞こえ辛いのです。 自称「音に敏感」な私でも、寝ていたら100%気付かない程かすかにしか聞こえません。 だから、宅急便の予定が無い時は鳴っても気にしません。 どうせ勧誘とかだろうし。
ところが、その日のピンポンは激しかったのです。
ピンポーンピーンポーン ドンドンドンドン!
ピンポン×2 & 扉叩き×4 このセットを3回も。
それでも反応しなかったのには理由があって。 昔、夜7時とか8時過ぎに同じ事をされたのですな。 しかも、玄関ノブをガチャガチャされたりもしました。 怖くて逆に出れなくなり、立ち去るまで耳を澄ましていたらバイクの音が。 そんな事が1週間の内に3回ほど。 多分、新聞屋だったと思われます。 性質の悪い勧誘だったんでしょうな。
だので、今回も新聞屋アゲインかと思って無視しとりました。 一度学習してるので肝が据わったもんです。 それでも、一応立ち去る相手を確認してみっか。 ってなもんで、階段を音を立てずに降りてみた訳です。 すると、一瞬の間を置いて更に遠いピンポンの音が。 あら。今度は隣に行ったのね。 素早く玄関に移動し、のぞき穴から覗いてみたところ(隣の家と私の家は向かい合わせに玄関がある)。
おばさんが隣の人に何かまくし立てておりました。
「違うのね?ここの住所が分からなくてね。でも違うのね?誰か分からない?・・・ああ、ここは○○○○(アパートの名称)っていうのね・・・」
なかなか話が終らないおばちゃんに対し、隣の住人明らかな作り笑顔で首をふっておりました。
はて。なんだべか。 と思った瞬間。 クルリとおばちゃんが覗いている私のほうを向いたから、さぁ大変。
いや、全然大変じゃないけど慌てたのは確かです。 そして、ピンポンピンポン。 おばちゃんの中でピンポンは2回という法則があるのでしょうな。 仕方ないので、今気付きました風を装ってドアを開けました。
おば:「私、裏の家に住んでるんですけどね。これ、お宅のじゃないかしら?」
差し出した手を見てみると年賀状。 年賀状に私の名前。 ああ、誤配されたのか。 一瞬にして事情を悟ると同時に、すぐにピンポンに反応しなかったことを後悔しました。
私:「あ、うちのです。ありがとうございます。」 おば:「あ、そう。良かったわ。私は裏の家に住んでるんですけどね。うちのポストに入ってたからね、どこの家のかと思ってね。お隣さんにも聞いたんだけど違うっていうからね。ここの住所が分からないしね。」
この間、年賀状を受け取ろうと差し出されたハガキを掴んではいるのですが、なかなかおばちゃんが年賀状から手を離してくれません。 一瞬、この年賀状を引っ張ってみたらどうだろう?と頭を過ぎりましたが常識的に考えて止めました。 年賀状の綱引きしたって意味ないし。
私:「それは、すみませんでした。ありがとうございます。」
私の二度目のお礼の言葉と共に、年賀状はおばちゃんの手から解き放たれました。 ここで終ると思いきや、さすが新年。 いや、さすがおばちゃん。
おば:「私は裏に住んでるんですけどね。ポストにこれが入っててね。どこなのか分からないし。だから御宅かしらと思ってね・・・・」
いや、それはさっき聞いたし。 また振り出しに戻った模様。 っていうか、何て答えたら良いんでしょ? 「お世話になってます」って言うべきでしょか? 別に裏の家に迷惑かけてないしな。騒音出す訳でもないし、裏の家は裏だからして窓から顔を合わせる事もないし、独り暮らしだからか自治会に参加してないから回覧版まわすこともないし・・・。
戸惑う私に構わずおばちゃん突風吹き荒れる中、一度区切ってみようかと口を挟んでみました。
私:「配達間違えたんですね。郵便局に苦情言わなきゃ」
矛先が郵便局に行けば気が済むかもしれない。っていう浅知恵。 ほんと、浅かったらしく。 ってか、おばちゃんは郵便局に特別腹を立ててるから私に訴えてる訳では無いみたいで。 おばちゃんタイフーンは止む気配を見せず。
おば:「うちのポストに入ってたのよ。私は裏に住んでるんですけどね。・・・」
デジャヴじゃないよな。この人、テープじゃないよな。その内擦り切れたりしないよな。 妙な考えがよぎって、最初は明らかに作っていた笑顔が、うかつにも本当のほくそ笑みに変わっちまった私。 最初から笑顔で対応してたのでバレなくて良かった。
更に途中で謝罪が足りないのかと
私:「寝てたもので、すぐに出れなくてすみません。」
とも言ってみたんだけど、おばちゃんの要求は謝罪でも無かったみたいで。
時間にしたら3分ぐらいだったのかもしれないけど。 物凄く長く感じたおばちゃんタイフーン。 最後に
「私は裏に住んでるんですけどね」
と言いながら、我が家の玄関まである3段の階段を後ろ向きに下りてフェードアウトしていきました。
いやいや。 おばちゃんの目的は年賀状じゃなくて、「裏に住んでます」アピールだったのかもしれませんな。 と、本気で思うくらい繰り返しておりました。
嵐が過ぎ、静寂さを取り戻した安全な室内で年賀状を確認したところ。 3枚の内1枚は、私の前に嵐に遭遇した隣の住人宛てでした。 一瞬、おばちゃんと同じくピンポン鳴らして渡したろとか思ったけど、新年早々嫌がらせにしかならないので、そのまま大人しくポストに入れておいてあげました。
そして残りの2枚。 チミ達。何を聞いておったのかいね?私は喪中だから年賀状はいらないよって言ったでしょうに。いや、別に構わないんだけど。 まぁね。人の喪中なんて、いちいち覚えちゃいないよね。 年末に「喪中だったっけ?」って確認してきた友達も約2名いたしね。 そんなもんだ。
喪中ハガキを出さなかったおかげで、何かを悟った平成19年のお正月の出来事でした。
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