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2004年10月13日(水)
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台風 |
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地震雷火事親父 とは、この世の中の恐ろしいものを順序つけて言ったもの。だったと思うが。 これに是非とも台風を付け加えるべきだと思ってみたり。
実際のところの私はと言えば、 窓を激しく叩く雨に「窓ガラスがピカピカ」だとか激しい雨音に「映画を大音量で観ても近所迷惑にならないな」だとか。 そんなふざけた事を思っていた訳で。
あえて危機を感じたとすれば、家が微妙に揺れていることと、 何も考えずにトイレに入り流したところ、便器ギリギリまで水が増えたことと、 濡れてはいかんとポスト確認の為に玄関を開けてみた所、前の道路が川状態であったことぐらいか。 前の川が、じゃなくて。 前の道路が川で波が打ち寄せてはいても、我家は階段3段分上に建っているので幸いにも床下浸水すらなかった(と思う)。
ただ、物凄い雨風の音の中に鳴り響くサイレンで、救急車・消防車・パトーカー総出演の『何か』が起きているらしいとは思っていた。 テレビで、○○市で崖崩れがありと聞いた時にも「あそこは地盤が悪いから」と。
前に日記で書いたことがあると思うが、この市は小さな山が点々とあり。 点々というのは、その大半を削って家を建ててしまっているからで。 更にそれでは足らずに、その小山の上に家を建てている。 いつか崖崩れが起きても仕方無いだろうと思っていたのだ。
あ、忘れてた。 お相手がJRも地下鉄も止まって家に帰れないと電話を寄越した。 何回かかけてくるので職場に戻れば?と言ったのだが、夜8時ぐらいになって帰れた模様。
台風が過ぎ、台風の為に買い込んだ食糧も尽きた昨日になって、私はやっと家の外に出た。 ゴミ出しついでに一応、心配で車を見に行くも。 屋根も何も無い、目の前は広い駐車場&寺の後ろに山状態の場所であるにも関らず。 私の車には傷一つも、枯れ木一つもくっついておらず。 ただ、後ろにある金木犀の花がリアウィンドウに張り付いているのみ。
午後2時過ぎになってスーパーに買物に行くと、そこには母上。 あ、これは関係無い。 買物の帰りに駐車場からの数百メートルを左右の山確認しつつ歩くも、山に一切の変化はなし。 木が生い茂ったままだ。 常々、危険だろうと思っていた大家さんの庭の崖すら変化なかった。 ただ、車で通った中学校の木が数本倒れていたかもしれない。
ところが。 母上からの昨日の電話にて(スーパーで会う前に電話があった)ちょっと一歩外に出たら大変な状態だったと知るのである。
実家は山から二列目の並びだ。 つまり、実家の前の家は山をかかえている状態。 その山が崩れ、その一列目の家に土砂が流れ込んできたそうだ。 ある家ではおばちゃんが埋まったらしい(無事救助済み)。 実家の目の前のお宅は、父上が山側の庭に建てた何か(聞いたけど分からなかった。多分、小さな小屋かなんか)に木がささったおかげで家自体は損害を免れたらしい。 当然、実家の道路の前まで土砂は来たそうだ。 実家の被害は白樺の木が折れた程度で済んだらしいが。
更に、我家から出たすぐの交通量の多い道路が崖崩れで通行止め。 今日もまだ通れないらしい。 駅前の商店街は当然の如く水浸し(昔から浸水するので有名)。 母上の会社も当然浸水。父上の寺の隣の会社も土砂崩れ。 江ノ電も崖崩れにて止まったらしい。父上の妹である叔母ちゃん宅は線路沿いにあって、そのトンネルの上の山が崩れて線路を塞いだそうだ。 ついでに、我姉妹2号宅も床下浸水したとか。
そして、先程入った母上情報によると。 昨夜、モノレールが止まったらしい。 どうりで台風も過ぎたのにサイレンが煩いと思っていたら。 駅過ぎて直ぐのところに宙ぶらりんで停車して、1時間ほど乗客が閉じ込められたそうだ。 文字の通りぶら下り式のモノレールなのだから宙ぶらりん。 こえーこえー。 結局、滑り台みたいな緊急避難用の奴で乗客は地上に降り立ったのだそうだ。 実際のモノレールの高さは3階建ての建物ぐらいだからして、長い滑り台だったろう。
ま、このモノレールの故障は何つーか・・・ゴニョゴニョ。 台風とは無関係っぽい。
ともかく、他にもあちこちの山が崩れて大変な騒ぎなのだそうだ。
母上が報告をしながら「ほら、○○が崖崩れで」とか「○○が止まって」とかと、知ってて当然だとばかりに言うのだが、全てに対して「知らん」と返答。
母上曰く、
「アンタは、そこから出ない方が良いよ」
とのこと。
良い意味でなのは分かってる。運不運だと母上も申してた。 ここら一帯がどこから入るにも下り坂の窪地だから、台風の被害が少ないのだろうし。窪地だから家が高床式になっていて、水害も無いのだろうし。
分かっちゃいるが、なにやら陸の孤島気分なのは気のせいか。
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