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2003年06月13日(金)

潔癖

今日はどうやら金曜日。
昨日、お相手が休みだったのでついつい一緒に休んでジーンズショップ行ったり、久々のファミレスでお昼食べたり、老人ホームの見学行ったりしたもんだから、曜日感覚が変になった。
平日に休むと、誰にも咎められない立場だっつーのに、どことなく罪悪感があるのは、長年のOL生活のせいかもしれぬ。
その代わり、日曜日には物凄い仕事が待っているから、いいって事よ。

で、何故に老人ホームを見学しに行ったかと言えば。
お相手が純粋に、どんなとこか見たいと言い出したからだ。
いやなに。誰も入る予定など無い。
っつーか、65歳以上の年寄りは居るが、入れるお金持ちは居ないというのが正確な言い方だろう。

私の家のすぐ側に出来たそこは、元は大手企業の寮だったという。
そこをリフォームしたとのことだが、ホテルのような創りになっていた。
こーんな綺麗な所なら、自分自身が入りたいね。と、お相手と共に言っていたのだが。
入院する時だって、綺麗な病院の方がいいと思うぐらいだ。
それが、老後を過ごすとなれば。余計に清潔さが命だ。
汚い所になど、誰も入りたいと思わないだろう。

お相手は元々潔癖というか、神経質なところがある。
神経質の気は、誰もがどこかにあるもので。人それぞれ拘る場所が違う。
私の場合は、流しの周りが汚いと気持ち悪くなる。水が飛び跳ねたままなど許せない。
その辺は、至って平気なお相手のこだわりは、身体の清潔さだ。
ヘタすると、夏場のベタベタが気になって、一日に何回もシャワーを浴びたりする。
仕事から帰って来たお相手を私が何気に触ろうとすると、「汚いから、触らない方がいい」と自分の身体の汚さを注意する人間だ。
よく、ストレスやらで手に汗をかいてしまう私が、気付かずペッタリ触ったりすると、それはもう、物凄く嫌な顔をするし。

だから、お相手が介護の仕事をすると言い出した時。
私が唯一心配だったのは、「お前、そんな神経質で老人のお世話できるんか?」だった。
そしてとうとう。恐れていた事が起きた。
そこで今、移る病気の人が一人発生し、更には一人感染したらしい。
隔離されては居るが、お世話することに代わりは無い。
ここ2-3日、少し落ち着きを取り戻してはいるが、分かった当初のお相手の神経質ぶりは、全身に消毒薬をかけかねない勢いだった。
それをネットで調べるも、益々恐怖感が煽られるらしく。
ちょっとでも痒いと思うと、「ブツブツあるか?」と聞き、賢明に薬を塗る。
思わず、それを見ていた私まで、ちょっと痒いと気になるほどになってしまった。

思うに。
やっぱり、神経質な人間は、そんなリスクがある仕事はしない方がいい。
向いてないんじゃん?と言いたくなるのを堪えるのも大変だ。

潔癖で思い出した。
昔昔。とある人物が、とあることで留置所に入れられた。
その部屋は何人か部屋で、ベッドが幾つかあり、部屋の端にはトイレが剥き出しであるらしい。
そこでも、やはり一つの社会的ルールがあり。
新参者から順に、トイレの側のベッドになるという。
風呂に毎日入れるわけでもなく、当然、寝具の不潔さは言わずもがな。
多分、私なら布団はかけず、立ったまま眠るかもしれん。

そこにある日。
かなりの罪で、新参者が入ってきたそうだ。
彼は、かなりの潔癖症だったという。
入ってすぐに汚いと嫌がり、トイレの側では眠れない訴えたりしたらしい。
案の定、汚い毛布については、それはもう、見ているほうの気分も悪くなるほどオエオエするほどの嫌がりよう。
実は私は、公衆トイレが苦手で。
鼻で息を出来ずにハンカチを口に当てて口で息をする。
それでも、空気を吸ってると思ってしまうとオエオエ言い出す始末。
気持ちが分かるだけに、痛々しい。
しかし、同室を仕切るヤーさんの鶴の一声に威圧され、彼は何も言えなくなったそうだ。
そして、ただただ、「ォウーエェッ」と「ウゥゥゥッ」を繰返し、涙を流していたという。

思うのだが。
そんな潔癖な人間は、リスクを背負う罪など犯すべきでは無いだろうと思う。
(いや、リスクが無くとも罪は犯してはならないが)
自分の向き不向き、その後の事を、人はちゃんと知っているべきだと私は思う。

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