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2003年05月23日(金)

知りたくないこと

昨夜はやっぱり徹夜状態になり、3時間睡眠。
目が開かないままに頑張ってー頑張ってー仕事をしていたのだが。
またもや、私は同じ過ちを繰り返したらしい。
しかも、今回は前回より酷かった、、、
仕事を選ぶ事を、少しは覚えた方が良さそうだ。

0時近くまで仕事をしていた一昨日の事。
多忙の原因の一因である社長殿は、飲みに出かけられた。
名目は、私が以前居た会社で、部署は違うが部長だったTさんの退職祝いだという。
Tさんは、定年以上の年齢で、とても人が出来た上品な方だ。
別の部署というよりは、関連別会社であり、私と仕事上では一切接点が無かったにも関わらず、いつも私を「あるひちゃん」と呼んで可愛がってくれていた。

オフィスでは、顔を合わせることは殆ど無かったTさん。
会うのはいつも、会社の後の呑みの席。
はっきり言えば仕事上の関係ではなく、呑み仲間だ。

その職場では、女性で呑む人が居なくて、毎度私は紅一点状態。
男性の中にまじり、週に2-3回は必ず呑んでいたという飲兵衛ぶりを発揮していた時代だ。
あの頃の呑み仲間以上に、きちんと仕事をする女性を評価してくれる人たちに、私はあれから出会った事がない。
私特有のバッサリすぎる喋り口調を受け入れ、笑ってくれる女性にはその後も恵まれたが、男性には彼ら以降、出会ってないかもしれない。
本当に、認められているという安心感がある、居心地の良い呑み場所だった。
思えば、彼らが私のキャラを認めてしまったから、その後、小煩い他の男性に「キツイ」と言われても自分を変えられないでいるのかも?とか時々思う。

あれから、もう6-7年だか経つらしい。
毎年Tさんから来る年賀状には、「社長と呑むときに、来てください」と必ず書いてある。
社長も元同僚&呑み仲間だから、言えば一緒にいけるのであるが、なんせ、社長が「今日はTさんと飲み会だ」と教えてくれるのが、いつも当日なのだ。
だから、退社して1年後以降、私はTさんに会えないでいる。

そのTさんの最近の情報として、社長はこう申された。

「更にハゲて、その上、白髪にまでなってる」

社長は口が悪い。いつも、Tさんのことを影で「ハゲ」と呼ぶ。
いや、勿論、ハゲなのは事実だし、当然の事ながら本人に向かって「ハゲ」と言わないのが通常版である。
しかも、そのハゲことTさんは、社長が独立してからのお客さんでもある訳だし。

「じゃ、Tさんに宜しく言っておいてよ」と私が伝言を頼むと、社長は申された。

「あるひちゃんが、『シロハゲ』って言ってたって伝えとくよ」

と。
私は、不安になり、忠告をした。
「そんなこと言ってると、本当に言ってしまうから、気をつけな。」

呑むと通常版では無くなる社長が、かつてTさんに向って「ハゲ」と言うのを目撃していたので、かなり心配だ。

すると、社長は自信マンマンに、こう申された。

「仕事があるから、今日は呑むつもりは無いんだ」

と。「それは、無理でしょ」と私があしらうと、

「俺は最近、飲み方が変ったんだ」

と大人になった事を主張した。

そして、夜22時頃。
社長の携帯から電話が入った。
すぐに分かるぐらいに、ベロベロのベランメェ〜調の社長だ。

「あらぁ?飲まないって言ってたじゃん?」
私がそう尋ねると、ベランメェ〜社長は威張って

「呑まない訳ね〜だろっ」

と呑むのが当然だと言わんばかりだ。
たった5時間前の台詞を、もう忘れたらしい。
そして、デカイ声になり、恐れていた事態が起きた。

「Tさん、あるひちゃんが、


 シロハゲと変れってっ





・・・・・・・酔っ払いとは恐ろしいものよのぉ・・・・・・

勿論、人間が出来たTさんが、それを信用するとは思わないが。
いくら人間が出来てても、さすがに『シロハゲ』はキツイだろう。
電話を変ったTさんの声が、自分のお祝いの席にも関わらず、かなり疲れて聞こえたのは気のせいか。。。

そして、翌日。
何事も無かったかのような爽やかな声で社長が電話をして来た。
あまりの通常版ぶりに、私はチクリと言ってやった。

「やっぱりTさんに、『シロハゲ』って言っちゃってたじゃん」

すると社長は物凄い驚いたような声で。

「え?俺、そんな事言ってた?」

と申された。
「覚えて無いわけ?」と、こっちの方がビックリだ。
そして、事の次第を説明すると

「ああ、言ってたなぁ。思い出した。
 だからTさん、二次会に行ってくれなかったのかなぁ・・・

と社長はボヤイた。
そして、まるで社交辞令のように

「今度、また近いうちに呑みがあるから、良かったらおいでよ」

と申されるので、更に私は教えてあげた。

「Tさんが「次に呑む時にでも、社長と一緒に来てよ」
 って私に言ってる後ろで貴方、物凄いデカイ声で

 『俺は、いいってー』

 って、断ってましたが?」


すると社長は、本当にそれはそれは嫌そうな声で申された。

「もう、それ以上、教えてくれなくていいから。」


社長は呑んだ時ことは、すっかり忘れる性質の宜しくない酔っ払いで。
でも、人に指摘されると思い出しはするのだと言う。
だけど、本人は思い出したくないらしい。

自分が酔って仕出かした暴言暴動の数々を、彼は知りたくないんだと申される。

そうかなぁ・・・私だったら、自分が何をしたか知りたいけど。
と思うのは、私が酔ってそんな事をしない人間だから思える事なのかもしれない。

知りたくないと言わせるまでに、彼は幾つの過ちを今まで犯してきたのだろう?


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