とにかく、胸が痛かったのです。
たぶん、初めてというぐらい。


それはとある曲をちゃんと聴いた時の、感想。


学生時代、新譜が出ると歌詞を片手に
机に座ってそれは堪能して聞いたものだけど
ここのところはなんとなく流して聞いちゃってるところがあって
今回の「Peace Of Mind」も最初そんな感じだった。
ええ、マイダーリンのアルバム♪←ヤメレ


ライブで聴いていた曲、
シングルになっている曲、
自分の好みの曲なんかをチェックするのみだったアルバムを、
このぐずついている天気と体調の休みの日に
曲名・歌詞を合わせながら聞いてたら
ある一曲に引っかかってしまった。
「感動」とか「同調」とかそういう感情ではない、
なにか「痛すぎる」ナイフのような感情。


『透明人間』


それは曲名だけを見たら想像してなかった世界。
まさか稲葉さんがこんな歌詞を？と疑ったぐらい。
なんて、痛い。
曲も、その歌詞を増長するラインで
低く、暗く、泣ける。


確か、ライブ会場の前の物販ででは
発売前の新しいアルバムから
何曲か流れていて、その中にあの曲もあったと記憶している。
･･･正直、曲調とかあまり好きじゃないと感じて
やはりただなんとなく流して聴いてたっけ。


吃驚したよ。
こういう感情を持って生きてるコ、いるよね。と
目の前に叩きつけられた感じ。
あまりに衝撃で、
なんとなくこのアルバムを通して
REPEATして聞き流せなくなった気がした。
･･･重い曲。


次の「あの命この命」も
メッセージ色は非常に高いのに
彼にしては説明的過ぎる歌詞に
逆に「どうなの？」と疑問を思ってしまったり。


　だれかぼくの名前を呼んで
　だれでもかまわないよ　早く


私も感じるんだ。時々。
自分の存在をどれだけの人が感じてくれているのか。
「個」というものに対して
自分が渇望している値以下でしか感じられなくて
漠然と不安で、絶対的に孤独で。
「いつも明るい南条さん」の陰にいる、
どうしょうもないもう一人の自分を
ギュウッと握りつぶされた感覚。


なんなのよ、稲葉さんっっ。
光の中に存在しているアナタにも
そんな陰があるというのですか？
と、聞きたくなるような曲でした。