窓のそと(Diary by 久野那美)
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2000年12月03日(日) |
ある日突然理由ができて |
「どうして○○しないの?」と聞かれると困る。 ひとはひとりひとり価値観や前提が違うから、「どうして○○するの?」と聞かれたときは答えなくちゃ意志疎通ができないだろうと思うんだけど、、「○○しない」理由を説明するのは無理じゃないのかと思ってしまう。 する理由があるならやっている。理由がないからしないのだ。
「どうして世界一の野球選手になりたくないのか」 「なぜ今すぐ命懸けで走り出さないのか」 「どうして地球から脱出しようとしないのか」
そうする理由がないから。としか答えられない。 それはいちばんしっくりくる理由だと思うけど、でも、不動の理由じゃない。
「どうして劇団に入らないの?」とよく聞かれる。あまりにもよく聞かれるので、答えなくちゃと思って答える。 「これまで入る理由がなかったからです。」というのが自分の中でいちばん正しい答えだ。 それは協調性がないからかもしれないし、入りたいと思う劇団に会えなかったからかもしれないし、面倒くさかったからかもしれないし、考えれば理由は無限に考えられると思うけど、要するに入る理由がなかったからだ。 そうすると、「これからも、入るつもりはないんでしょ。」と言われる。 それとこれとは関係ない。入る理由ができたら入る。 「でも、10年やってて(回数は少ないけど一応10年)入る理由がなかったんだから、これからもきっとないでしょう。」 と言われる。 それとこれとは関係ない。 10年やってて理由がなかったことにある日突然理由ができることなんか、普通にいくらでもある。
30年生きていて、ある時突然理由ができて結婚したりする。 それはとても普通のことだし、とても素敵なことだ。
ある日突然理由ができて何かをはじめる、あるいはやめる… それって、ものすごいことだと思う。 そしてきっと、ものすごく素敵なことなんだと思っている。
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