2008年11月05日(水) |
嫉妬とコンプレックス、小室哲哉とバラック・フセイン・オバマ・ジュニア
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小室哲哉逮捕の一連の芸能バッシング報道が続いている。
民事訴訟の相手方に詐欺罪で告訴されてしまい、刑事事件容疑者として逮捕するために大阪地検が動かなければならなくなった。そもそも詐欺罪って、詐欺師と言われる詐欺を生業としている犯罪者を取り締まり、社会経済の安定を図るために設けられている罪だと習った記憶がある。もちろん、犯罪の構成要件が成立しているならば、一回の詐欺罪で実刑もありうる厳しい罪なんだけど、今回の事件の場合、民事的に考えると、騙された方にもそれなりの落ち度があるんだよなー。
だって、普通、あるのかないのか良く分からないような著作権の対価として5億円なんて金を払うんか?絶対、どうかしていると思う。ありえないよ。
それに、小室哲哉の生活が派手だったとか、現在も経費の嵩む生活をしているとかって、刑事事件そのものと何の関係もないと思うんだよねー。
そこで一連の大バッシング報道。ここぞとばかり、過去の大富豪を集団で責める。日本人は、そういうのが得意なのかもしれないね。
蘇我氏を抹殺したり、奈良の都を捨てたり、平家を悪者にしたり。源頼朝だって人気ないし、足利尊氏なんて悪人の典型とされているし、徳川家康だってずっとタヌキ爺。
つい最近の例で見ても、ホリエモンや村上ファンド、それに星野ジャパンやオリンピック選手たち。高級官僚への嫉妬とか世界的金融機関への嫉妬も同じようなもので、弱みにどんどん突け込む。
一部の成功者への嫉妬とかコンプレックスとかが、彼らが成功者から失敗者に転落した途端に、突然、噴出してくる。とても醜い社会だ。
アメリカの社会も似たようなところがあるんだろうけど、人種や所得による階級がほぼ固定化されていて、違うコロニーに対しては、これまではそれほど嫉妬、コンプレックスが生じてこなかった。
ただ、J.F.ケネディが大統領になったときは、カトリック教徒であることやアイルランド系であることで、それまでの大統領の条件、ホワイト・アングロ・サクソン・プロテスタントを逸脱してしまい、階級秩序を超えてしまった。それが、あの悲劇を生んだ一因であると見る向きもある。
今回の大統領選挙、バラック・オバマが圧勝すると見られているけど、アフリカ系(黒人)ということで階級秩序を超えてしまう。悲劇の前兆でないことだけを願いたい。
日本のように階級秩序があいまいな同質的社会と、アメリカのように階級秩序がはっきりしていた異質的社会。どちらにも、人間なんだから、嫉妬やコンプレックスは生じるんだけど、その結果は結構違っていたりする。どっちも怖いけど。
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