昨日、4月15日(火)、退院のつもり…だった。 テレビ取材の打ち合わせを終え、誰もいない最上階の展望室で一人歌を歌い、最後の夜景を感慨深く眺めていた、そんな前日の4月14日(月)の俺の行動は、ひどく陳腐なものになってしまった。
そう、土壇場で覆されてしまった。
原因は、サイトメガロウィルス(CMV)。一般人も保有する常在菌ではあるけど、免疫力の低い移植後の患者にとっては面倒くさいヤツで、これの肺炎になっちまうと致死率も高い。だから、死にたくなかったら、あと1週間は我慢しろ、ということで、我慢することになった。
でも、1泊だけなら、外泊してきても良いと言われたので、昨日、家へ帰って泊まって、さっき病院に戻ってきた。
家に帰って気づいたこと。
薪ストーブを一日中つけているので、空気がクリーン。空気清浄機は自動モードになっているけど、ほとんど稼働しない。むしろ、病院の4人部屋の方が空気悪い。
薪ストーブの上には、やかんがかけられていて、程よい湿度が保たれ喉に優しい。空気が綺麗なこととの相乗効果で、家にいる間は咳が全くでなかった。それに比べて、この4人部屋といったら…
朝晩の寒さが圧倒的に違うようだ。でも、布団にもぐっていて、快適な睡眠を得られた。病院はナースの巡回があったり、同室の人のトイレやイビキがあったり、安眠できないんだよねー。
自分の希望通りの食事がとれる。もちろん、生ものとか制限のある食材はあるんだけど、少なくとも、味付けは自分の好みのものを食べることができる。
と、メリットばかりのようだけど、それなりにデメリットもあるわけで(笑)
特に、我が家は、水を水道水に頼らず、清水を使って来たんだけど、それはいろいろマズイらしい。食事やうがいや手洗いはもちろん、お風呂もダメなんだって。去年、やっと水道の本管配管を終え、家に一本だけ水道水の蛇口を取り付けたんだけど、その工事をまた手直ししなきゃならなくなった。最初から全部水道水に変えれば良かったのに、家のじいさん(父)が清水にこだわった結果なんだよなー。ま、頑固で、そんな面倒なことになっているので、彼には良い薬になったと思う。とりあえず、退院までの改修を命じてきた。
さらに、じいさん、俺が帰ってきたら、水田の管理をさせようともくろんでいたらしい。あれだけ、医者から説明受けてんのに、勘違い甚だしい。ほんと、馬鹿なのかもしれない。
あと、ばあさん(母)が、やたら土のついた植物を家の中に置きたがる。農作物の苗であったり、花であったり、観葉植物であったり。とにかく撤去してほしいと頼んでみたが、非協力的なので、次回、本退院して残っていたら、有無を言わさず、すべて捨ててやる!
家の両親、自分らの意見と、俺の命とどちらが大事なのか良く分かる事例だろ?それくらい、俺の命って軽いんだよ。小さいときからずっと感じていたことなんだけど…
ま、そんなことで、とりあえず、退院は延期!
【Referer】
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