2008年04月12日(土) |
風に吹かれ散りゆく花
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鉛色の空の下、満開の花が雨に濡れ、風に散らされていく。そんな様子を見ていたら、感情が昂ぶってしまった。
俺は、自分を勝者だと思っている。ここ数年の言葉で言えば『勝ち組』。もちろん、この病気に対してのことだけど。
これは、素直に喜んで良いことだと思う。自己の生存が継続され、明日の生活を夢見ることが許された。単純に嬉しい。
でも、自己の存在は相対的なもの、敗者があってはじめて、この存在が確保されたんだという事実を…花は教えてくれている。花は、散り際に言葉を投げかけてくるんだ。雨に濡れ、風に落ちて、踏まれても。
それは、つまり、じゃあ、敗者は、どうなったんだ?っていうことなんだ。
悪条件が重なったにもかかわらず、俺は、悪運の強さで今日という日を迎えている。だけど、運なく力尽きていく人の割合の方が圧倒的に多いのが、この病気だ。
今の俺の時点で、同タイプの病気だったら、6割の人が亡くなっている。(さらに、残りの4割の半数が残念な結末を迎えることになる。)それが現実というものだ。現実から目を逸らすことは、決して勝者はしてはならない。
勝って、なお、兜の尾を締める。闘い終えた後も闘っている最中と同じように、安易に心を緩めることなく、敗者を思いやって生きていきたいと思う。
※ネオーラル・ストップ!これで、グレープフルーツもオッケーだ。
【Referer】
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