不況、マイナス成長と言われるようになって久しい。特に日本においては資産バブル崩壊(既に十数年前の話だが・・・。)の後遺症から永らく抜けられないでいる。名目価値の目減り分を処理することは遅々として進まず、かといって、ケインズ的マクロ経済政策もどこから手をつけていいのやら・・・といった状況になっている。
それでも、「プロ野球が成り立っているうちは、大丈夫だよ。」なんて思っていた。経済は、決して『衣食住』だけで成り立っているわけではない。人間の欲求を貨幣に置き換えて取引するというこの社会の中で、プロ野球は、半世紀以上に渡って娯楽の中心だった。今日、人々の嗜好は多様で、もちろん、プロ野球だけがエンターテイメントという時代ではないが、その波及効果は相変わらず大きい。
そんな中、近鉄バファローズの例のニュースが飛び込んできた。近鉄といえば、阪急、南海が去った今、関西私鉄のパの最後の砦。まさかと思った。子供の頃、悠久山球場にやって来るプロ野球は、何故か近鉄マッチばかりだった。数回観戦しただけだったが、当時の近鉄の選手の名前は今でもよく覚えている。
これが再編の始まりなのか、それとも崩壊の前兆なのか。プロ野球というシステムのあり方を真剣に考えないと、取り返しのつかないことになるかもしれない。
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