2004年を目途に埼玉大学と群馬大学が統合するらしい。県境を越えた国立大学同士の統合は初めてということだ。
戦後、旧制高校や師範学校などをベースに、一県に一校ずつ国立大学が配置された。
国立大学は、「駅弁大学」などと揶揄されながらも、地方における人材育成に寄与してきた。なにより、学費が安かった。地方の経済的に余裕のない家庭の子弟にとっては、地元の国立大学に進学できないことは、すなわち大学進学を諦めることだった。いや、優秀な生徒でも、その国立大学の受験の機会すら与えられないことのほうが多かった(さらにいえば、高校でさえも・・・。)。
一期校・二期校時代は、一期校を中心とした地方大学間の序列があった。共通一次試験実施後は、東京大学を頂点とするピラミッド型の序列化が推し進められた。
そして今、国立大学は、独立行政法人という道を歩もうとしている。大学改革という名のもと、教育機会均等の象徴であった国立大学が消えようとしている。
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