競泳男子200m平泳ぎで北島選手が世界記録を樹立。
日本選手の世界記録の樹立は、2000年4月、女子50m背泳ぎでの中村選手以来だそうだ。男子ではミュンヘンオリンピック100m平泳ぎの田口選手以来となるという。
30年前、小学一年生だった私。当時、田中角栄氏が総理大臣になったばかりだったと思う。二学期の始業式で校長が児童に質問した。
「このたび、新潟県選出の政治家が総理大臣になりましたね。なんという名前か知っていますか?わかる人、手を挙げてください。」
小学一年生といえど、地元の英雄の名前を知らないはずはなかった。迷わず、手を挙げた。
「はぃ。では、一年生のあなた。新しい総理大臣の名前は?」
「タナカカクエイです。」
ドキドキしながら答えた。
「そうですね。よく勉強してますね。」
褒められて、照れくさかった。きっと、顔が真っ赤になっていたに違いない。
校長は、 「もう一つ質問があります。」 と言った。
「では、西ドイツで行われているオリンピックの水泳で世界記録を出して金メダルをとった日本の選手がいました。なんという名前でしょう?」
『もちろん。知っているとも。毎日、テレビでやってる田口選手の放送を見てるんだから。』
ところが、 『田口→タ・グ・チ→タ・○・○?→タ・ナ・カ?→田中!』 と小学一年生の私の頭の中で、勝手に田のつく苗字の連想ゲームが始まってしまった。
「おゃ。先ほど答えてくれた一年生のあなた。これも知っているようですね。」
『ありゃぁ〜。俺、いつの間にか手を挙げている。どうしよう。どうしよう。なんだっけ?えーっと。えーっと。』
「さぁ、どうぞ。オリンピックの金メダルの選手は?」
その時(!)であった。
普段、私を手足のように使っていた二年生のワルガキがブツブツ言っているのが聞こえた。彼も、答えたくて手を挙げていたのだ。で、私に指名があった後も、ブツブツ言い続けていたのだ。
「・・・・・・グチタグチタグチタグチタグ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・。」
「・・・・・・チタグチタグチタグチタグチ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・。」
『ん?チグチグ?チグチグってなんだ?何を言いたいんだろう?』
『タ・○・○→タ・チ?・○→タ・グ!・○→タ・グ・チ!』
『そうだ!タグチだ!田口選手。』
全てを思い出した私は、元気に、
「タグチ選手です。」と答えたのであった。
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